お盆でぼんぼん悪霊と踊れドラクエⅡ!

Switch

皆様お盆はいかがお過ごしでしたか。僕は世界救っちゃいました。Switchのセールでなんとポッキリワンコインいかずの600円!ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々でございます。

パッケージによる秒速ネタバレ

説明不要の名作であり、記事にする気もなかったのでスクショも取らずにガンガンいこうぜで遊んでしまいました。ではなぜ前言撤回で僕は筆を取っているのか。それはドラクエⅡが20年以上前のゲームのくせに面白すぎたからです。自分も思い出の中でしか生きられない懐古主義者になってしまったのか、そんな考えが頭をよぎり、半ばかき消すために書いております。ちなみに僕は小学生のときに船を手に入れて、大冒険の始まりだと意気揚々と新大陸に乗り出したらヒババンゴに縊り殺され諦めたスティグマを持ちます。

ドラクエⅡは何故いまでも面白いのか

そんな大海を知るにはセンシティブすぎた蛙ボーイも大人になり、ついにリベンジを果たしました。プレイ時間は約10時間、1日で走り抜けました。いい年をした大人が中だるみもなく完走できたのか。理由は無駄が徹底的にそぎ落とされていたからです。マジック的に言えば理想的なマナカーブ通りでテンポが良いデッキです。重箱の隅をつつくようにアイテムがないかと無駄に広い3Dマップを歩く必要もなく!嵩増しのためのレアリティや付加価値が違うだけの同じ名前の武器を厳選する必要なんてなく!今日はいい天気ね程度の何のためにもならない戯言を垂れ流すだけのNPCと会話する必要なんてなく!報酬を人質に取ったお使いクエストなんてなく!大して個性もでない最終的な理想形が決まっているスキルポイントシステムなんてなく!属性と見た目が違うだけ差別化されていない魔法なんてなく!全方位に配慮しすぎて勝つことが決まっている退屈な戦闘なんてなく!データ容量が制限されていたからこそ、どうしたら楽しいかというゲームデザインの本質に迫っていたと考えます。

僕が思うゲームの根源的な楽しさの一つに達成感があります。課題と条件が与えられ、試行錯誤によりクリアするという体験です。ドラクエⅡはこの点に対してどこまでもいい塩梅なのです。次にどこにいきなさいといった天の声はありませんが、街の人の話を聞けば必ずヒントがありますし、船を手に入れたら速攻でヒババンゴに出会いにいき跳ね飛ばされるも、助言通りラダトームにいくのも自由です。鍵を手に入れたら次はこうするというタスクや、あのキーアイテムはここで手に入るだろという予想がはまったときの小さな達成感の積み重ねがゲームを続ける原動力になっていきます。雑魚的ですら優秀なしんでしまうとはなさけないメーカーなので、強い装備を探して世界中を回ることも前のめりです。高いお金で買った武器がちゃんと強く、ダンジョンを注意深く探したら最強の防具が落ちていたりして、労力に対する見返りに納得感があります。レベルを上げることによる強さも明確に実感でき、特に魔法は無駄なのはアバカムくらいで、ベギラマ、イオナズンは感動すら覚えます。ラスボスへの通過点でしかないロンダルキアの洞窟をいのりのゆびわもフル活用しながら命からがら切り抜けるヒリヒリするアドベンチャー。取れる選択肢が少ないからこそゲームプレイに真摯になれます。大人になった今ですら感じる骨太の難易度で激闘の末、ラスボスを討ち果たした時の達成感はひとしおでした。またつまるところ数値の変化、点の明滅でしかないものにゲームとしての魅力を与えた、キャラクター(モンスター)デザイン、BGMが素晴らしいことを今更語るのは野暮でしょう。

結局何がいいたいのか

ドラクエⅡはレシピ通りちゃんと作ったカレーなんです。昨今のカレーブームはお店だけでなく一般家庭にも波及し、うちのカレーこそが世界一美味いとオリジナリティを出すため世のお母さんはルーをブレンドしたり色んなものをカレーにぶち込み始めました。そうして出来上がった混沌としたカレーを食べるたび、美味しいけどこれじゃない感をぬぐえない。そんな時に食べたいのがプロが研究に研究を重ねた末にデザインされた(ルーの箱に書いている)レシピ通りのカレー。雑味がなく期待通りのこれこれぇという美味しさ。それがドラクエⅡです。

例えが下手な奴は頭が悪いってはっきりわかんだね。ドラクエⅡをクリアしたらドラゴンクエストモンスターズ+を読みたくなりました。短いですが、今回は以上です。

破壊神を破壊した男

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