ゲームの感想:Dicey Dungeons

PS5

出場者のみなさんこんばんは!

女神はサイコロしか振らない。ゴーストライターのazarashiXです。今回も遊んだゲームのごく個人的な感想を雑多に書いていきます。

azarashiX
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アイコンはどう見えても犬だがazarashiX。略してX。
ゲームは思い出づくりと語るおじいちゃん。気圧の変化に弱い。
クリエイターのこだわりが感じられる作品が好き。
基本的に文句が多いが、本人は楽しんでいるらしい。

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はじめに

「Dicey Dungeons」は、サイコロになってしまった出場者たちが、サイコロを振りながらダンジョンを攻略するボードゲームです。ゲームシステムは、デッキ構築型ローグライク系の変形といった感じでしょうか。

みなさん、ゲームやってますか。僕はちょうど一月ぐらいブランクができてしまっています。ここ最近は、なんだかしんどいことが続いてゲームどころではありませんでした。そろそろいろいろ落ち着いてくる頃で、また新鮮な気持ちで楽しめるかなあなどと思いつつ、ひとまず空白期間の前に遊んでいた作品の記録でも残しておくかということで筆を執っている次第です。僕の頭はもう空き容量がないのかわからないけれど、覚えておきたい物事はどこかに書くなどしておかないとすぐに忘れてしまうんだよね。まあ、今回のように辛かった記憶もさっさと忘れてしまえるというのは便利でもあるのだけど。それに、僕の今の人生はゲームで遊ぶことを目的に生きているので、1か月の空きなんて結局は誤差みたいなものですよ。あと、ゲームはサボっていても誰にも迷惑が掛からないところが素晴らしいよね。

というわけで、本作です。ポップでライトな見た目とは裏腹に、なかなか硬派なゲームだなーという印象です。とはいえ、ルールはわかりやすく、バリエーションにも富み、そしてしっかりしているので、お子様や、普段あまりゲームで遊ばない方にもおすすめできそうです。

どんなゲーム

やる気が感じられないいつもの継ぎ接ぎ動画だよ。

本作は日本語に対応しています。翻訳の品質はばっちりですね。口語的な違和感もないので安心して遊べます。

グラフィックは、絵本のようなコミカルで可愛らしいイラスト風、BGMは、チップチューンにダンスとかファンクを混ぜた感じ。部分ボイスも入っているし、側の部分はかなり完成されてますね。特に戦闘時の音楽はノリの良いものが多いのでおすすめです。

チュートリアルを終えた皆さんはもうお分かりだと思いますが、ゲームのクリア条件は、このゲームの首謀者であるレディラックを倒すことです。ゲームの流れとしては、キャラクターとエピソードを選択すると、新規ゲームが開始され、全6階層のステージを攻略し、最奥のボスを倒せばエピソードクリアとなります。そして、全エピソードをクリアした暁には、レディラックとの対決が待っているという感じです。

プレイアブルキャラクターは全部で6体、エピソードはキャラクターごとに6つあるので、本編は全36エピソードあります。1番目のエピソード以外は、ゲーム中のルールやシステムが追加変更され、ざっくり傾向としては、2番目と3番目はキャラクターの性能が変化、4番目は敵が強くなる「登竜門」、5番目は敵が強くて、装備などの性能が変わる「異世界」、6番目はフロアを降りるごとにランダムなルールが追加される「ボーナスラウンド」となっています。要は基本のキャラクターをベースに6つの異なる遊び方が用意されているということです。これがなかなか凝っていて、割と長丁場ではありますが、僕は飽きずに遊べました。それぞれちょっとずつ違うけれど、同じような感覚でプレイできるというさじ加減が絶妙です。ちなみに、1つのエピソードは、クリアまでやって30分から1時間ぐらいのボリュームです。

エピソードをクリアするごとに、新しいエピソードがアンロックされ、キャラクターも追加されていきます。また、初めと終わりにちょっとしたイベントシーンが挿入され、なんとなくストーリーも進んでいきます。難易度はどちらかといえば、エピソードのレベルよりもキャラクターに依存し、魔女は難しく、戦士は簡単といった印象です。

探索など

各フロアは、すごろく風のマス目で構成されますが、ここではサイコロは振らず、自由に移動ができます。ただし、敵がいるマスは、戦闘で勝利しなければ通過することはできません。敵を倒し、階段までの道を開通させれば、次のフロアに進むことができます。

マスの上には、ゴールである階段のほか、装備の手に入る宝箱、回復アイテムのりんご、店、鍛冶屋、物々交換、敵との戦闘などのイベントが配置されます。フロアの形状とイベントは、パターンの中からランダムで選ばれるのだと思いますが、バリエーションはそこまでありません。敵の種類やレベル、宝箱や回復アイテムの位置などと自身のステータスを見比べて、進む順番を決めていくような感じで、考えることは多くないでしょう。また、バックパックから戦闘で使用する装備の変更や確認ができます。いわゆる、準備フェーズというわけですね。

なお、一部の敵は無視することもできそうですが、ボス戦に最大レベルで挑むためにも、全部倒しながら進むのが定石ということになりそうです。また、レベルアップでHPが全回復するというシステムは、ゲームを細かく区切り、ダイス運やプレイミスをリセットするような役割も持っている気がします。なので、難易度を抑えるためにも全てのマスを回るべきなのだと思います。

戦闘など

敵のいるマスを調べると戦闘が始まります。基本はプレイヤー側が先行で、ターン開始時に規定数のサイコロが振られます。プレイヤーも敵もサイコロの出目と「装備」(スキル)を組み合わせて行動します。なお、敵のスキルも戦闘開始時からオープンになっています。また、キャラクターやエピソードによって、ダイスロールの方法や装備の使用方法が異なります。

サイコロの見た目のキャラクターは、戦士、盗賊、ロボット、発明家、魔女、道化師の6体がいます。あとは、熊に変身ができたりもします。装備は汎用的ではありますが、エピソード内では各キャラクターのロールにあったものがランダムで出現します。なので、トータルのパターンはそこまで多くはない気はしますが、特定のビルドを決め打ちするのは厳しいし、それをやろうとするとつまらないかなーと言う感じ。出たものでがんばるというドラフト的な戦略性はあります。

装備の使用には最大値の制限や、奇数偶数のみなどの条件があったりするので、高い目が出ればラッキーとは一概には言えません。また、戦闘が始まってしまえば、装備は基本的に固定で、自ターン中は敵からの介入もないので、最善手を打つことしかできることはありません。出目のブレだけが不確定要素という感じかなあ。なので、ちょっと計算ドリル的な感じはありますね。おそらくちゃんと計算すれば正解は導けるのだろうけど、時間も掛かりそうだし、僕なんかは割とフィーリングでやってしまうところがあります。まあ、それでもなんとかなるし、楽しく遊べるのだけど、頭のいい人にとっては、マルバツゲームとあまり変わらないような感覚なのかなーみたいなことは思います。

「リミットブレイク」という、一定ダメージを受けることで、発動可能な行動もあります。これも効果はキャラクターやエピソードごとに異なりますが、基本的には強力です。ゲージは一本しかないので、リーサルが見えているターンを除けば、溜まった時点で早めに使っていくほうが得なのだと思います。

状態異常・バフ・デバフも結構な種類があります。よく見るところでは、凍結、炎上、麻痺、毒など。プレイヤー側が使う場合は凍結が強めかなあと思いました。あとは、攻撃属性の概念もあり、敵によっては弱点や耐性が設定されていたりします。

敵のHPをゼロにすれば勝利となり、お金と経験値を獲得、自身のキャラクターのHPがゼロになるとゲームオーバーとなり、タイトルに戻ります。ゲームオーバーは、いわゆるパーマデスで、実績獲得以外には引き継ぐものはなく、エピソードも最初からやり直しになります。

戦闘のテンポはなかなかよいです。UIをそのまま攻撃アニメーションに流用したり、SEの使い分けで装備のイメージを描画しないで表現するあたりの端折り方が巧いと思います。

難易度的なところでいうと、ダイスロールがあることで運ゲーのイメージが先行しがちですが、運が良いときは簡単過ぎるぐらいで、運がないとクリアできないようなバランスではありません。局所的にはそういうシーンもあるかもしれませんが、詰んでしまう場合というのは、大体がそれまでの細かいミスが積み重なってジリ貧になった結果なのだと思います。失敗してしまった時は、それまでのプレイングや装備の編成などを見直してみましょう。あとは、僕は使いませんでしたが、敵のHPが下がるリラックスモードも用意されており、オプションから有効化ができます。

成長要素など

前述の通り、エピソード単位のゲームになっており、ゲームオーバーもパーマデスなので、恒久強化の要素はありません。ワンゲーム内でのレベルアップはありますが、得られる経験値には限りがあるので、稼ぎまくって楽をするみたいなこともできません。レベルアップのリワードはHP増加、サイコロ追加、新しい装備の入手など。階層を進むほど敵も強くなるので、難易度の上がり方も、ほぼ直線的です。なので、プレイヤーが工夫できる点は、装備の編成ぐらいですかね。

ほとんどのキャラクターは、戦闘に持ち込める装備は6枠までです。装備一つで2枠を使用するものもあります。戦闘で使用しない装備はバックパックに入り、非戦闘時であればいつでも入れ替えができます。また、いずれの装備も店や鍛冶屋などで1段階の強化ができ、何らかの性能が上がります。強化版の装備は、名称に「+」が付与されます。

装備のざっくり分類としては、攻撃系、バフデバフ、アーマー、回復、ダイス調整、その他、あとはそれらを複合したものという感じでしょうか。装備の枠の色でもなんとなく判別ができます。数も多く、たぶん敵のものも合わせると数百種類はあるのだと思います。

編成については、強力なシナジーやコンボを狙うのも楽しいですが、攻略においては、事故を減らすというか、平均キルターンみたいなものを意識するほうが強いと思います。装備の数が概ね攻撃回数なので、ダメージを与える装備の優先度は高めです。あとは、出目に左右されずに安定して行動できる構築を目指しましょう。装備が極端に余ったり、サイコロが使い切れない場合は、バランス調整の余地ありだと思います。

例えば、出目のダメージをそのまま与える「剣」の期待値は3.5、6の目でしか使用できず、14ダメージを与える「魔法の槍+」の期待値は2.3です。じゃあサイコロが2つになって高い目を使うとしたら、4.5と4.3、サイコロ3つであれば、5と5.9という感じになります。そうなると槍のほうが強そうだし、実際そういう場合が多い気がしますが、それでも使いやすいのは剣の方です。なぜなら、サイコロの出目にはばらつきがあり、6の目しか使用できない槍は不確実性が大きいからです。なので、この部分を補助するために、6が確実に出せるダイス調整の装備を1枠使って組み込んだりというカスタムをしていくことになります。まあ、実際にこの2つの装備を比較するシーンはないとは思うのだけど、賢いプレイヤーはそういうことを考えているのかなーという僕の想像です。とにかくものすごく雑に言うならば、条件がゆるくてサイズの小さい装備をベースに組み立てていけば安定するんじゃないかと思います。

そういうわけで、恒久強化に使えるポイントなどの次のゲームに繋がる仕組みがないからか、そこそこの難易度の割にはリプレイのフォローは弱めに感じます。途中で死んでしまった時には、失うものもないけど、得るものもない。さっぱりしていていいとも言えるのだけど、同じエピソードで何度も死んでいるとめげそうだなあというのは思いました。一息にやるよりは、空いた時間でちょこちょこ進めるような遊び方のほうが向いているような気もします。

その他

エンドコンテンツなど

キャラクター6体全員のエピソード6(ボーナスラウンド)をクリアすると、ラスボスであるレディラックに挑めるようになります。ラスボス戦はなかなか熱い展開でよかったです。そして、クリア後は登場キャラクター全員がお友達みたいになるので、一転してホンワカしたゲームになります。

クリア済みのボーナスラウンドをリプレイすると、初期装備の選択肢に「ハードモード」が追加されています。変更点としては、敵が強化されるだけだと思うので、おおむね、登竜門をもう一回やるようなものですね。

メニューにあるチャレンジは実績(トロフィー)と対応しています。実績をアンロックするごとに、敵キャラクターのフレイバーテキストが見れるというやつです。数は多いですが、ゲームクリアまで進めれば、大方は埋まるでしょう。最終的には、特定の行動がチェックされる系のやつが残りそうな気がします。狙わないと難しそうなものもあるしね。僕が最後まで残ったのは毒蓄積30でした。盗賊でプレイして、呪いの壺と競争すると簡単です。

あとは、ハロウィン、リユニオンという追加コンテンツもあります。本編からは独立しており、タイトル画面からモードの切り替えができます。これもキャラクターごとに新しいルールが1つ以上、合計9エピソードが遊べる感じですね。難易度は特別高いわけではありませんが、少し捻ってあるので、本編が終わったあとに遊ぶほうがいいかもしれません。なお、トロフィーには対応していません。個人的なおすすめは、魔女の追加エピソードで、これは詰tgもとい詰将棋です。それも厳密にはちょっと違うのかな、ランダム性が排除され、勝利のルートが極端に限られているそれこそパズルですね。相当テクらないとクリアできない問題もあり、本作の本気みたいなものが垣間見れて面白いですよ。という感じで、追加のグラフィック、BGMなどもあり、本編が気に入った方なら楽しく遊べると思います。

さいごに

どちらかといえばパズルゲームが好きな方におすすめです。

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