ゲームの感想:Sifu(師父)

PS5

直弟子のみなさんこんばんは!

シーフードドリアのドドリアって何?ゴーストライターのazarashiXです。今回も遊んだゲームのごく個人的な感想を雑多に書いていきます。

azarashiX
azarashiX

アイコンはどう見えても犬だがazarashiX。略してX。
ゲームは思い出づくりと語るおじいちゃん。気圧の変化に弱い。
クリエイターのこだわりが感じられる作品が好き。
基本的に文句が多いが、本人は楽しんでいるらしい。

おもたろうをフォローする

はじめに

「Sifu(師父)」は、復讐に燃える主人公がカンフーで無双するアクションゲームです。なお、無双できるかどうかはプレイヤーの腕次第。

遊んでいる感じは、SEKIROとかスパイダーマンを思い出します。あとは、一昔前にゴッドハンドというゲームがあったよね。あれにも近いものを感じます。

本作は、死に覚えゲーでもあるし、覚えたところでできるとは限らない高難度アクションゲームでもあります。ただ、難易度の調整機能をはじめてとして、こういうアクションゲームが苦手なプレイヤーへのフォローも手厚いです。納得のおける死を与えながら繰り返しプレイさせ、段階的に難所を設けて少しずつ技術を上達させ、先が気になるストーリーやステージで牽引して一通りクリアさせたあとに、そろそろ補助輪を外してみない?という誘導がとても上手でした。筋トレ系のゲームでありがちな、「下手くそは知らん」という印象は全くなかったので、ヘタレゲーマーの僕でもモチベーションを保てました。もちろん、こういうゲームが得意な方はより楽しめる、意外と懐の深い作品なのだと思います。

それはそうと、こういうゲームは、自分の体調の良し悪しがパフォーマンスにもろに影響してしまうよね。特に、ひたすらリトライをし続けても、先に進めないときなんかは、「僕はなんてゲームが下手なんだ…」という気分になってしまいメンタルにもよくないです。そういうときは、一旦ゲームから離れて、なにか違うことをしましょう。昔から言うでしょう、ゲームをするときは1時間おきに15分を目安に休憩を取りましょうってね。映画館には休憩時間なんてないし、一体何を根拠になどと思ったものだけど、これは、ゲームプレイで破壊されたアクション筋を超回復させるための時間だったんだよ。ゲームを極めるには休憩も必要ということだね。あとは、ご飯もちゃんと食べて、十分な睡眠も取りましょう。練習をするのはそれからです。

どんなゲーム

やる気が感じられないいつもの継ぎ接ぎ動画だよ。

本作は、日本語に対応しています。吹き替えはありませんが、イングリッシュでいいでしょう。テキストの日本語訳の品質はいいほうですかね。欧語、米語あたりの多重翻訳で多少変になっているところはありそうな気がしますが、普通に遊ぶ分には全く問題ありません。

ストーリーもあります。僕は雰囲気でしか理解していないけど、楽しめました。幼少期に父と自分を殺されたトラウマを持つ主人公くん(二十歳)が、主犯格である、引きこもり、不良、中二病、ヒルズ族、ヤブ医者たちを、8年修行した拳でわからせにいくお話です。たぶん。カットシーンも含めて、本編もアクション映画のようなシーンが続くので格好いいです。そう、カンフーと復讐劇は格好いいのです。

戦闘時の音やエフェクトは最近の派手なゲームに慣れていると、初めは地味に感じます。でも、ここはカンフーアクションらしさを出すためのこだわりポイントなのだと思います。音量を上げたりヘッドフォンを使うと没入感が得られるかもしれません。

ゲーム開始時に難易度を選択します。入門生/直弟子/達人の3段階です。ゲーム開始後に上げることはできませんが、下げることはできます。僕は、NORMAL相当であろう直弟子で始めたのですが、3ボスで二進も三進もいかなくなってしまったので難易度を下げました。ちょっと悔しいけど、楽しく遊べるほうが大事なので仕方ないね。とはいえ、元々が高難度なので、まずは入門生で始めるほうが、とっつきやすくていいような気がします。なお、セーブデータは3つまで作れるので、それぞれの難易度で用意するのもいいかもしれません。ニューゲーム開始時は、他のセーブデータから技能の永久アンロック(プレイヤー強化要素)の引き継ぎができます。

探索など

ストーリーモードは、全5ステージです。各ステージのロケーションは凝っていて、精神世界というかファンタジーっぽい演出もあったりするのでワクワク感があります。道中はひたすら敵集団をなぎ倒し、最奥にボスがいるというシンプルな構成です。進行条件は概ね敵を全部倒すことだけなので、テンポはよく、慣れてくるとサクサク進めます。ボリュームもコンパクトにまとまっているので、通しでやって1、2時間ぐらいでしょうか。死ななければですが。リトライや、周回を前提とした作りなのだと思います。

戦闘時以外は、フロア内を自由に移動できますが、複雑な分岐などはなく、ほぼ一本道のようなものです。また、周回などのリプレイ時は、キーになる情報を取得しているとショートカットが使用できます。ボス前に直通みたいのもあるので、稼ぎたい場合は使わないようにしましょう。

収集物としては、「情報ボード」に記録される情報があります。ステージ上でインタラクトできるオブジェクトを調べたりすると入手できます。分かりやすい場所に配置されていることが多いので、隅々まで探索しなければいけない感じではないです。ただし、人の話をちゃんと聞かないと取れないものもあるので注意しましょう。(2面の試練の情報とか)話が終わってから殴るんだ!また、初回プレイ時はすべての情報を埋めることはできません。ステージを跨いでいるものもあるので、全部集めるには先のステージで情報を取得してから、前のステージをリプレイする必要があります。情報は一度取得すれば失われないので、周回時に回収するのがいいんじゃないでしょうか。

アクションや戦闘など

ステージ道中のザコ戦は多対一で、ボスはタイマンです。

基本の攻撃は、弱攻撃と強攻撃があります。レバーの入力方向や、コンボ、長押しなどで繰り出す技が派生します。

避け方はざっくり3種類あります。「跳ね返し/受け流し」は、いわゆるパリィです。成功時の体勢削りは大きいですが、判定がシビアです。「見切り」は、いわゆるスウェーです。上段と下段があります。判定が長めなので、基本はコレを使うのがいいと思います。あとは、「回避」というステップ移動があります。集団相手の位置取りにも使えるし、バックステップで距離を取ったり、意外と便利です。ガードもありますが、体勢がすぐ崩されてしまうのであまり使わないほうがいいと思います。

体力の他に、体勢というゲージがあり、削り切ると体勢が崩れ、テイクダウンというフィニッシュムーブが出せます。近頃よく見るやつですね。テイクダウン中は無敵で、さらに体力が少し回復します。体勢ゲージには、攻撃を当てたり、跳ね返しを決めるとダメージが入ります。

見切りで攻撃を避けると、敵の動きがスローになることがあります。このときに反撃をすると、よろめきという状態になり、「決め投げ」という突き飛ばしの技が出せます。投げなどを使って、敵を階段や、柵の外に落下させると大ダメージを与えられます。ただ、スローモーションになる時間は短いし、慣れるまではなかなか分かりづらいです。音が鳴ったり、敵の体が光ったりしてくれてもよかった気もします。

フォーカスという、ゲージを消費して出す技もあります。ゲージは見切りで攻撃を避けたりすると少し増加します。技には、いくつかの種類があり、よろめかせたり、転倒させたり、突き飛ばしたり、武器専用のものがあったりします。発動さえできれば、必ず当たります。ダメージそのものは特別高いわけではない気がするので、必中を活かして追加効果が有効な場面で使えると強いのだと思います。なお、2ゲージ消費する技を使うには、社でアップグレードを取得してゲージの本数を増やす必要があります。

あとは、鈍器、棍、刃物などの武器があり、お手軽に強いです。敵が装備していることも多いので、足払いなどで転倒させて奪いましょう。卑怯とは言うまいな。なお、武器は使い続けていると壊れてしまいます。このあたりは往年のベルトスクロールアクションを思い出しますね。また、ビンやレンガ、バッグなどの一部のオブジェクトも、投げたり蹴飛ばしたりして攻撃に使うことができます。

敵は見た目のバリエーションは豊富ですが、素体の種類は多くありません。モブ、デブ、デカ、足、弟子みたいな感じでしょうか。それぞれ、エリートクラスの強い個体がいたりもしますが、ベースとなる攻撃パターンは同じです。ボスのモーションはそれぞれ固有で、第2形態まであります。攻撃パターンは大体覚えたけど、覚えたからといって避けられるわけではないんだよね。位置取りである程度誘導できそうな気もするけど、固定化したりハメたりはできませんでした。そうなってくると、見てから対処するしかないのだけど、僕の場合は反応が間に合わないことが多くて、いつもボコボコにされてしまいます。主人公もおじいちゃんになっても頑張っているわけだし、歳のせいにはしていられないのだけど、こういう格ゲーみたいなのは苦手です。上手にできたら楽しそうだとは思うんだけど。まだまだ修行が足りないですね。

主人公は、体力がなくなって死んでしまっても、「御守」の力で生き返ることができます。ただし、復活時は「死亡カウンター」の数値分だけ加齢します。一定の年齢を超えるたび、見た目が変わり、攻撃力が上がって、体力が減るという調整が掛かります。70歳を超えて死亡すると復活できず、ゲームオーバーになります。死亡カウンターは、死ぬたびに1ずつ加算されます。また、ステージごとに決められた戦闘をクリアすると死亡カウンターは1減少します。つまり、同じ箇所でリトライを繰り返すと一気に老けますが、先に進むことができれば、ゲームオーバーまでの死亡回数を増やすことができます。これは、エクステンドの変形のような感じで、なかなか面白いシステムだと思いました。ミスはゼロにできず、残機を溜め込むこともできないので、常に緊張感があります。なお、難易度「入門生」の場合は、死亡カウンターは変動せず、固定で1です。

ほかには、スコアのシステムもあり、ざっくり倍率と攻撃回数で計算されます。倍率は攻撃を当てると3倍まで増え、ダメージを受けたり、時間経過で1倍まで減少します。要するに、ダメージを受けずに攻撃し続けていればスコアは高くなります。あとは、いろいろな技を出したほうが、ヒット時の点数も上がりやすいみたいです。いわゆる戦闘評価のシステムで、下手なときは敵にも煽られてしまうんだけど、スコア倍率が維持できるようになってくると、「やべえやつが来た」「ありえねえ」みたいな感じで遠回しに褒めてもらえます。なんとなく、エースコンバットを思い出しました。こういうのは、なんだかんだでちょっとやる気が出てしまうので巧いですよね。

成長要素など

主人公が強くなる方法は2つあります。ただ、それはゲームシステム的な話で、一番大事なのはプレイヤー自身の習熟です。大切なのは諦めない心などではなく、効果的な学習と修練です。僕のような輩はマインドからして門前払いされそうなのだけど、本作は己の弱さと向き合うゲームです。つまり、本当の敵は自分。なんてストイックなゲームデザインなんでしょう。心が折れそうになったら、難易度を下げることをオススメします。敵を弱くすれば、相対的に、自分が強くなった気分になれますよ。

XPというポイントを使用して、「技能」を習得することができます。技能は、ほとんどがコマンド技やフォーカス技を追加するような、戦い方の幅を広げるものです。イメージとしてはアクティブスキルに近いかもしれません。XPは敵を倒すと入手できます。技能のアンロックには、年齢上限があり、一定の年齢を超えると習得ができなくなります。なお、アンロックさえしてあれば、習得できない年齢になっても技能は使用できます。また、習得した技能はゲームオーバーになるとすべて失われてしまいますが、「永久アンロック」をした技能は失われません。同じ技能を習得するたび、目盛りが伸びていき、5目盛り分を獲得すると、その技能は永久アンロックされます。ゲームオーバーになっても永久アンロックに振った分のポイントは保持されるので、やっていればそのうち全部取れるという感じです。技能の習得は、死亡時、チェックポイント到達時(社)、拠点(武館)で行うことができます。

「社の報酬」は、年齢、スコア、XPの戦績に応じて、チェックポイントで選択強化ができる仕組みです。イメージとしては、パッシブスキルに近いかもしれません。社の報酬は、ゲームオーバーになると失われます。永久アンロックみたいなものはないので、そのプレイ中のみの強化要素です。また、全部で9種類あり、段階的に強化が可能です。社は、各ステージに3つずつだと思うので、全部取ることはできません。年齢とスコアは条件の厳しいものほど攻撃的なもの、緩いものは防御的なものという調整だと思います。年齢とスコアの報酬は条件を満たしていれさえすれば取得できますが、XPのみ、技能と同様にポイントを消費します。なので、まずは永久アンロックを優先したほうがいいかもしれません。なお、社のオブジェクトは主張も控えめで、サクサク進めていると見逃しやすいポイントもあるので注意しましょう。なんでこういう仕組みにしたんだろうか。強制でもよかったような気もします。

その他

安定性など

敵が壁の中やステージの外側に入ってしまい、倒せなくなって進行不能になることが何度かありました。対処法はポーズメニューからソフトリセットしかない気がします。アリーナモードのほか、ストーリーモードのボス(ファジャール)でも発生しました。

エンドコンテンツなど

ラスボスを倒すと、周回が始まります。とはいえ、もともとクリア済みのステージはリプレイができるので、ゲームオーバーと同じ扱いですかね。情報と永久アンロックを引き継いで、任意のステージからやり直すという感じです。また、目標というステージごとのチャレンジメニューが解禁されます。指定されたお題をクリアすると、ポイントがもらえる仕組みです。なお、目標の進行状況と獲得ポイントは、全セーブデータで共通です。

設定変更というメニューで、ゲーム中のルールを変更したり、主人公や敵の強さのカスタムができます。設定変更を有効にするためには、目標で達成したポイントを使用して各項目をアンロックする必要があります。ムーブセットで技の入れ替えができたり、難易度をさらにトッピングできたり、繰り返しのプレイを飽きさせないための仕組みなのだと思います。

各ボスの2形態目の体勢を崩した後に、敢えてテイクダウンでトドメを刺さないでおくと、再び体勢を崩した際に、「見逃す」というコマンドが選択できるようになります。見逃した場合も、勝利扱いになりますが、その後の演出が変わり、「護符」が手に入ります。すべての護符を揃えた状態で、ラスボスを見逃すと、第3形態があり、倒せば真エンドに到達できます。ちなみに、第3形態目はやられることはないのでイベント戦のようなものですが、跳ね返しを使わないと永遠に勝つことができない気がします。見切りだと体勢削りが間に合わなくてダメでした。大詰めのシーンでグダグダになる僕の主人公くんはダサかったです。

トロフィー関連は、プラチナを取るだけならそこまで難しくありません。「神童」は、25歳以下でゲームをクリアすれば獲得できます。滅茶苦茶しんどそうですが、難易度を入門生にして、設定変更で「吸血鬼」(敵を倒すと若返る)を有効にすれば余裕です。ズルじゃないよ。あと、スコア20000点も結構しんどそうですが、実績取るだけなら、設定変更で敵の体力管理を「体勢のみ」にすれば、テイクダウンしない限りは死ななくなるので、無限に殴れてスコアはいくらでも稼げます。ズルじゃないよ。普通にやる場合は、クラブとかでスコア倍率3をキープすればいけるんじゃないかな。攻撃を食らってしまったらフォーカス平手打ちでリカバリーしましょう。ちなみに、設定変更でチートのアイコンがついている項目を有効にしていると、実績は取れません。進行状況保存となっていれば大丈夫です。僕が、最後まで残っていたのは全テイクダウンを決めるやつでした。ダッシュから派生するモーションがあったみたいです。

あとは、アリーナモード(闘技場)でも遊べます。ステージクリア型で、ストーリーモードとは独立したコンテンツです。ステージごとに決められた設定変更が適用され、クリア条件も、サバイバル、タイムアタック、制圧などの種別があります。ステージをクリアすると成績に応じて、スタンプを獲得します。あとは、設定変更で使えるポイントも手に入ります。集めたスタンプは、先のステージをアンロックするために使います。1ステージは短めですが、数が多いので、ボリュームは相当ありそうです。あとは、ステージごとに主人公や敵の見た目が変わるのが面白いです。あるよなあこういうシーンという感じ。ただ、やっぱり難しいので、僕の腕前では全部クリアできるのはいつになることやら。本編が楽しめた方なら、もう1本分ぐらい遊べると思うので、お得感がありますね。

さいごに

アクションゲームの腕に自信のある方におすすめです。

コメント