おもたろうのリミテ万歳! D&D:フォーゴトン・レルム探訪(AFR):君は青にたどり着いた編

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 前回フォーゴトンレルムのまとめ記事( おもたろうのリミテ万歳!D&D:フォーゴトン・レルム探訪編 | おもたろうブログ (omotaro.com))を作成しましたが、今更個別に強アーキの事を書くのは野暮でしょう。今夏の主役は青です。青のことは前回散々こき下ろしました。赤黒、赤緑、緑白がやるのは周知の事実、そして青がクソ雑魚ナメクジなのもまた周知の事実。ならばそこに慮外の利が生まれるのは必然。可能性の獣、青の牙を探っていきましょう。

相棒選び

青単なぞ竹槍一本で戦場に赴くサテュロスです。まずは青の頼れる相棒を見ていきましょう。全体の勝率から見た場合 青黒>青緑>青赤>>青白です。

(2021.8.11 現在  17Lands.com参照)

青が苦手な除去を確保できる青黒の勝率が高いのは順当でしょう。マルチカラーのクライドル、ザナサーも非常に強力です。青に限らず全アーキを含めても4番目タイくらいの勝率を誇ります。次点は青緑です。除去は弱いですが、5マナ以降のクリーチャーの質が高いです。マルチのヴォーロをはじめボムが多いです。赤青は赤の強い除去次第といったところです。赤は一番人気カラーなのでそのあおりを向けて、強い形で成立しにくいです。青白は名実ともにデッドカラーで、なんと過去3日のプレミアムドラフトの7勝デッキにおいてでダイヤ帯以上では皆無です。この時点で可能性が一つ死にました。

アーキ分析

次に各アーキの理想の形をカードの勝率寄与と7勝デッキサンプル(ダイヤ帯以上)から探っていきましょう。レアは再現性が低いですし、なるべく考慮しません。取れたら入れましょう。マインドフレイヤーの勝率はぶっちぎりです。GIH WR(Games in Hand Win Rate:ゲーム中に該当カードを引いた場合の勝率) 左から順に高いです

青黒

アンコモンのGIH WR

青は…? 黒の優秀な除去がやはり強いですね。スカルポートの商人はどのデッキでも強いですが、タフ4は青黒に沁みる1枚。クライドルも青黒のキーカードであり貴重な強い2マナです。

タリスマンより勝率の高いカードがこれだけあるのは予想外でした。奇抜な弟子、フライは青黒の戦略にマッチしており、飛行が有効な環境であることを物語っていますね。

コモンのGIH WR

吸血鬼の落とし子が確定除去を超えてトップコモンです。使っていて地味にいいなぁとは思っていたのですが、データで出ると納得ですね。ちなみにアンコモンまで含めても4位でクレイドルよりも勝率が高いです。アグロデッキ主流の環境において2点のライフは生死を分けるようです。同じく勝率の高いフェインデスとの組み合わせもナイスゥです。青はジンと精霊で飛行クリーチャー、スパイが攻めるアドとアタッカーを担えるクリーチャーがランクインしています。

7勝デッキサンプル

デッキ構成を紐解いていきましょう。

黒の優秀な除去とクリーチャーは意外に青が核となっています。具体的には上述したジン、精霊、スパイからなるアタッカーとタフ4以上のブロッカーです。タフ4はドラゴンの火で簡単に落とされず、環境のメインアタッカーであるホブゴブリンの隊長を始め、3マナ以下をほぼ止められる本環境では重要な数値です。フライをエンチャしたクリーチャーやジン、精霊による飛行戦力、スパイで稼いだアドを十分に活用するためには、アグロに轢き殺されないように地上を膠着させる必要があるからです。吸血鬼の落とし子もタフこそ3ですがライフを守るという意味では同様の価値があるでしょう。勝率寄与トップ10からは漏れていますが、デッキの構成要素としてはブロッカーの存在はマストでしょう。

2マナで最も優秀なクリーチャーはクレイドルです。そもそも青黒は2マナ帯が弱いので、なんとか取りたい1枚です。次点で財宝荒らし、秘儀の調査員です。クリーチャーではありませんが、罠を探すも2マナのアクションとしては高い勝率を持ちます。3マナはスパイ、落とし子が優先されます。賢い妖術師もフロストジャイアントを1ターン早くキャストするのはライフを大きく節約できるのでいい感じです。4マナはジンです。近道探しもブロッカーとして優秀です。5マナはフロストジャイアントがもっとも手堅いです。僕はゾンビオーガも好きです。6マナ以降はフィニッシャーである精霊、2色のドラゴンがあるとよいでしょう。他にはフェインデス、レイオブ~、フライ等、1マナの呪文を絡めた早期2アクションでテンポを取ることも重要です。また黒が絡むので宝物からタッチしやすいのもポイントです。具体的にはオルクスやヴォーロの勝率が高いです。ちなみにマルチカラーのローグクラスは勝率がかなり低いのでお勧めできません。総括として、黒の除去から入り、青の安いクリーチャーを拾うという形で成立しやすいので、クレイドルを見かけたら狙う価値が十分にあると思います。

青緑

アンコモンのGIH WR

ハンターズマークはインスタントで+1修正がタフネスにも乗るので2コ1も狙える優秀な除去です。青黒にはなかったパーティーの分裂がランクインしていることからも青緑の除去の弱さ、ロングゲーム志向が窺えます。ローパー、亭主は高マナ域への繋ぎとして秀でています。

ETB(戦場に出た時)によるアドが得られるクリーチャー、グレッチェン、君は林に~がランクイン。序盤を生き抜いた末にアドを稼ぐ手段が重要であることがわかります。

コモンのGIH WR

緑のクリーチャーが如何に優秀かわかります。上段のクリーチャーはどれもマスト級でしょう。中途半端な除去よりもクリーチャーを優先しましょう。狩りの戦利品は緑青の貴重なインスタント除去です。バード、レンジャーも小気味いい1枚です。除去が少ない関係上、ゲートを塞げも一考に値するでしょう。

7勝デッキサンプル

緑青は5、6マナのクリーチャーで勝負するデッキです。フォーゴトンレルムで最もロングゲーム志向になっており、高マナ域を厚く取るため、低マナ域が薄くなりがちです。強いカードもキャストできなければ意味がないので対アグロのカードは必須でしょう。具体的にはタフ4のマルチグレッチェン、月の円環のドルイド、とりあえず相打ちできるバジリスク、時間稼ぎになるステュギアの末裔、等です。低マナ域のブロッカーが準備できるなら疑似クリーチャー除去としてゲートを塞げもよいでしょう。5マナはアウルベアがベスト、6マナはヒルジャイこと群れぐらいのヒルジャイアントがマストレベルでしょう。ここまでライフを温存できていればアグロは消滅します。地上の膠着は緑の優秀なクリーチャーが担当するので、青はジンと精霊で飛行戦力を担いましょう。上記ではなるべくボムが採用されてない7勝デッキをピックアップしましたが、実際のとことは青緑はボム採用が大多数です。青緑は環境屈指のボムカラーです。身も蓋もない言い方をすると青緑をドラフトする主な理由はボムになるでしょう。緑のクリーチャーを優先で取った先にジンが取れれば落ち着く形になります。

青赤

アンコモンのGIH WR

赤の強いカードが順当にランクインしていますね。ドラゴン2種、フライによる飛行が有効であることがわかります。

ダイス関連カード死んだんか?

コモンのGIH WR

赤単でいいのでは? 君は近づいてくる~がランクインしていることは、フェインデスなどと同様にテンポの重要性をを象徴しています。ただ青緑より青赤で優先されるのは意外ですね。

ここまで見てくるとダイスシナジーいらないのでは?と思うでしょう。そこのあなた正解です。バーバリアンクラスは赤のアンコモンの中では抜きん出て勝率が低いです。ファリダも下手なコモンより勝率が低く、ダイスシナジーは割と鬼門でした。1枚で完結しないカードは弱いというリミテの定石通りですね。特にバーバリアンクラスは感覚と異なった部分で、数値というのは非常に参考になります。

ダイス関連:左から順に勝率が低い

7勝デッキサンプル

青赤はダイスシナジーに寄せずにグッドスタッフ的にふるまう方が良さそうです。突っ込んで言えば赤い除去と青のジン。ステュギアの末裔も青赤にとって時間稼ぎとして優秀なカードでしょう。ダイス関連のカードは単体で優秀なものを選びましょう。ただ取り上げた7勝デッキにはいずれもファリダが入っているのはデータと齟齬があり気になりますね。実際に活躍したんでしょうか。7勝デッキを3つ取り出してみても土地の枚数、デッキの志向するゲームプランが異なることがわかります。これを方向性が定まってないのか、受け口が広いと捉えるかは判断が分かれそうですが、僕の判断としてはあまりやりたくないです。前回の記事ではやるのでは書いていましたが、もう手の平クルフィックスです。ダイスアーキが息していない以上、その他の赤のデッキと比較してジンしか強みがないからです。赤の除去から入り、ジンが一周するようであれば参入を検討するくらいでしょうか。

青白

モンククラス程度で触れたら火傷しちゃうんだぜ。やっちゃやだぜ。しかしながらここまで青を整理してきて思うのはもっと頑張れるのではないかということです。具体的にはジン、精霊、アライ、フライの航空戦力、隠し扉、古参の迷路探索者、近道探し、不動のパラディン等の延命兼ブロッカー、君は見張り中に~の軽量除去を集めた形です。青黒と同じで序盤を耐え抜く工夫が必要なのだと思います。もしも青白で7勝できた方はご報告ください。僕もできたら思いっ切りドヤ散らかします。

「青白?選択を誤ったな。」

結論

青はジン!まとめる前からわかっていたことでしたが、クリーチャーの質が向上した近年でも稀にみる優秀な青のクリーチャーです。逆に他の青のカードが弱いからこそ許されたともいえるでしょう。青の可能性を握るカードはジン、精霊、フライの飛行3種の神器です。あまりにも元も子もないが青の牙はやはり飛行だった。飛行戦力をやる場合はブロッカーが不可欠で、隠し扉、近道探し、フロストジャイアントはもっとプレイされてもよいでしょう。またボムがない青をやる場合、青黒がベストな選択と言えます。

記事は以上です。今月のシーズン1200位のおともにジンはいかがでしょうか。

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