ゲームの感想:Ghostwire: Tokyo

PS5

ゴーストバスターズのみなさんこんばんは!

邪王炎殺黒龍波!ゴーストライターのazarashiXです。バストせんといて。今回も遊んだゲームのごく個人的な感想を雑多に書いていきます。

azarashiX
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アイコンはどう見えても犬だがazarashiX。略してX。
ゲームは思い出づくりと語るおじいちゃん。気圧の変化に弱い。
クリエイターのこだわりが感じられる作品が好き。
基本的に文句が多いが、本人は楽しんでいるらしい。

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はじめに

「Ghostwire: Tokyo」は、何かと呪われし青年暁人(あきと)くんと、霊になったオッサン刑事KKが一心同体して東京と妹を救うためにがんばるアクションRPGです。

実は、当該記事は入稿直前で、原稿データがすべて消失するという心霊現象が起こりましてね。しかも、ご丁寧にバックアップまでやられちまいましてね。なにか悪いことでも書いたかしらと思い出そうとしても思い出せない。これは来てるな、不幸の波が。この状況を打破するためには立ち向かうしかない!俺の本気を見せてやる!ウオォォー!というわけで、全身全霊でリライトをしている現在深夜04:44。おや?今なにか物音がしたような。なんだ、猫か…。

本作、プレイ前は勝手な思い込みで洋ゲーだと勘違いしていましたが、和ゲーでしたね。ゲームシステムはそれこそ型にはまったような感じなのだけど、操作性は良好で、ストレスなく遊べます。あと、音がいいです。総じて、すごく夢中になれたというわけではないのだけど、一人でだらだら遊ぶには向いていると思うし、それなりの満足感が得られました。オススメです。

どんなゲーム

やる気が感じられないいつもの継ぎ接ぎ動画だよ。

ゲーム開始時に、難易度を4段階の中から選択します。僕は、NORMALで遊びました。最高難度のTATARI以外であれば、ゲーム開始後でも変更が可能です。

オプションやアクセシビリティの項目も充実しています。僕は、グラフィックスモードをパフォーマンス、字幕のフォントサイズを大きくして、他はデフォルトでした。

ホラー要素については、演出として取り入れられている感じで、マジのやつではありません。物足りない方は、学校のサイドミッションあたりが、恐怖演出強めなのでおすすめです。あとは、グリッチエフェクトが多用されるので苦手な方は注意したほうがいいかもしれません。

探索など

本作の舞台は東京で、もっと言えば自由に探索できるフィールドは渋谷区が元ネタになっています。実際の地理とは異なるとは思いますが、代表的なランドマークや、観光スポットはあらかた再現されているし、街中のディティールも凝っていて、すごくそれっぽいです。加えて、怪奇現象や妖怪がでてきたり、NPCが幽霊だったり、全体的な雰囲気はメガテンとかを思い出す感じですかね。

なので、本作一番の感動ポイントは、フィールドマップの作り込みでした。僕は、ゲームシステムとは直接関係のないオブジェクトを眺めたりとか、そういう楽しみ方にはあまり興味がなかったのだけど、それでも本作の東京っぽさには惹かれてしまいました。細かいところは挙げきれないので端折るけど、とにかく街中の解像度が高いのです。グラフィックも実写と間違えそうなぐらい綺麗なので、本当に街をカメラが歩いているんじゃないかと思えるほど。まあ、これは僕が都内に住んでいたことがあるからなのかもしれないけど、あるよねーこういう場所、部屋みたいな既視感の連続でした。こういうときは、あまりにも記憶と照合しすぎて怖いという感覚と、同じようなものの見方をしている人がいるんだという安心感が同時に湧いてきて、なんとも言えない気持ちになります。そういうわけなので、日本の都市部を全く知らない人よりも、知っている人のほうが再現度の高さに共感できて楽しめそうです。そのうえで、見て歩きの探索が好きな方は、より楽しめると思います。

あとは、ゲームシステム的な話を書いていきます。ストーリーは全6章で構成され、第1章はチュートリアル、第5章と6章はストーリーとボス戦が続くので、街を自由に探索できるのは第2章から第4章の間です。フィールドマップはオープンワールド風ですが、霧というダメージゾーンで行動範囲は制限されています。ちなみに、霧のエフェクトは薄くて気づきにくいので、初めの頃はしょっちゅう突っ込んで怒られていました。怒られるのが嫌な方はミニマップを見ましょう。霧は、鳥居を見つけて穢れを浄化することで晴らすことができます。そうするとメインミッションの場所に行けるようになり、ミッションをクリアすると新しい鳥居が現れての繰り返しで行動範囲が広がっていく感じです。

フィールドは、じっくり探索しているとやっぱりすごく時間が経ってしまうのだけど、横方向の広さとしては広大過ぎず、ちょうどいいです。走ったり飛んだりしていれば、目的地には割とすぐに到着します。たぶん、高さとか迷路とか戦闘などで、距離やボリュームを稼いでいるのだと思う。ぎゅうぎゅうに詰め込まれている感じは東京っぽいし、だだっ広いだけのフィールドでないのは、ゲーム的にもありがたい。

ファストトラベル機能もあるのだけど、終盤まではほとんど使いませんでした。前述の通りマップはそこまで広くないので、マーカーを置いた場所は結構近いし、途中でなにか見つかるかもしれないから歩こうかなみたいな気分になります。こういうランダム導線に収集要素を置かれると、ついつい寄り道してしまうんだよね。一方、終盤では収集要素もほとんど取り尽くしてフィールドがスカスカに感じてくるので、ファストトラベルが快適に使えます。

マップ機能にはほぼ不満がありません。開くのが早いのは分かっていますね。閉じるときにはマップ以外にしていても、マップタブが最初に開くのも偉いです。マーカーやフィルタ機能も、過不足がなくて使いやすいです。

収集物はたくさんあります。探しものは、主に「霊視」といういわゆるスキャンコマンドを使うことになります。便利ではあるのだけど、一定間隔でこのボタンを押し続けるのは、なんだかなあという感じ。発見した場所や、集めた収集物は、データベースに情報が記録されます。テキストの文量も豊富で、ここもかなり凝っています。

霊視で発見できる一番数が多いものは、「エーテル結晶体」です。色のついていないものはいわゆる弾薬で、破壊すると攻撃のためのエネルギーを回収できます。黄色いものは、破壊すると冥貨というお金が手に入ります。赤いものは爆弾です。破壊すると爆発して敵にダメージを与えられます。自分は爆発に巻き込まれてもダメージは受けません。なお、エーテル結晶体は、破壊してもしばらくすると復活します。

探索は、成長要素との関連が強いです。マップ画面では、鳥居のアイコンにカーソルを合わせると、エリアの範囲と探索要素の残数を確認できます。

街中の至る所に「幽霊」がおり、「形代」に吸収し、「公衆電話」から転送することで、集めた幽霊を経験値とお金に変換することができます。数が多すぎて最初は分かりづらいですが、幽霊は固定配置で復活はしません。杭が刺さっていたり、穢れに囚われているなどのバリエーションもあります。また、「座敷牢」や「百鬼夜行」など、戦闘に関わるイベントでの報酬でも得られ、これらの総数は、エリアを跨いでカウントされているようです。ちなみに、救出できる幽霊の数は100%を超えます。

「妖怪」も、何種類かいます。それぞれ、追いかけっこ、かくれんぼ、戦闘などのイベントをこなすことで、「勾玉」が手に入ります。勾玉はスキルツリーのロックを解除するために使用します。これも、1回とか2回ならよかったんだけど、やっぱり数が多いです。やることも特に変わらないので、やらされてる感を少なからず覚えてしまいます。

「地蔵」は、拝むことで弾の最大値が永続的に増加します。見つかりにくいものは、大体が路地に配置されています。また、霊視の範囲でヒットしたときに固有の音が鳴るので、マップのエリア範囲と照合しながら探しましょう。

「KK調査資料」は、見つけるとスキルポイントを獲得します。これはいろいろなところにあります。専用の数珠でトラッキングができるので、手に入れてから探すほうがいいかもしれません。

サイドミッションも、大体やることになるでしょう。溜めなければ、数は多すぎるということはないと思います。専用の演出やボイスも多かったと思うので、かさ増し感はありません。なお、時限もなさそうでした。一部、警告が出るものもありますが、クリア後にはやり直しができるのだと思います。

街中の至る所にコンビニがあり、冥貨を使って消費アイテムなどを購入できます。場所に関わらずラインナップは固定だと思います。とりあえず、初めは形代を最大数まで買うのがいいんじゃないでしょうか。あとは、矢とか御札はあまり落ちていないし、敵がドロップすることもないので、定期的に補給しましょう。また、街中の屋台では場所ごとに異なる食べ物が売っています。言うまでもないことかもしれませんが、こういうときは未所持のものを1つずつ買っておきましょう。

各エリアには、「収集品」を納品できる猫又がいます。要求される収集品は、場所によって異なり、報酬も分かれています。また、KK調査資料や勾玉、音楽やエモートなども売っているので、コンプリートを目指すなら全部買うことになるでしょう。収集品はフィールド全域に固定配置されており、これも数が多いです。猫又の目録で項目をアクティブにすると、マップ上に大まかな位置をマーキングすることができます。黄色の円の中心にあるとは限らないので、円の示す範囲を探しましょう。側まで行き、場所が特定されると「ニャーン」という音が鳴ります。

「はぐれ狸」は、様々なオブジェクトに擬態しています。尻尾が生えているのが目印です。また、街中にいる犬や猫と霊視で会話すると、ヒントが貰えることもあります。昨今のゲームは何かと動物がフィーチャーされている気がしますが、本作はイヌ派、ネコ派双方にフォーカスするという欲張りアプローチですね。まあ、どちら派でもない僕のような人間からすると、犬猫好きな人たちは、どちらか一方に傾倒しているというケースもあまりなさそうに見えるので、これで正解なのかもしれません。ちなみに、狸はイヌ科だって知ってました?

なお、狸や地蔵は神社などでお賽銭をすると位置をマークしてもらえます。冥貨が500必要で連続使用はできません。気付いたのは結構最後のほうで、地蔵なんかは強化に関わっているのに案外見つからないなと思っていたけどそういうことだったんですね。また、賽銭箱のないエリアもあるので、その場合は自力で探すしかないのだと思います。

「音声ログ」(ボイスメモ)は、ほとんどが公衆電話の側にあります。なので、見逃したくないのであれば、霊を転送するとき以外にも、公衆電話の周りはチェックしたほうがいいかもしれません。

「心霊写真」のサイドクエストも数が多いです。そして、結構難しいです。とはいえ、探索をがんばっていると、意外と場所の見当はついてしまうんだよね。あとは、写真の裏面や、データベースのテキストを手がかりに探しましょう。

「グラフィティ」は、壁に描かれた落書きです。見つけると、撮影モードで使えるスタンプが入手できます。これは全部集めていないかもしれない。霊視をすると壁が光りますが、ヒントはそれだけかもしれません。

「カプセルトイ」は、冥貨を入れると撮影モードで使えるフィギュアがランダムで手に入ります。中身は場所ごとに異なり、ダブることはありませんが、数も多いです。これも全部集めていないと思います。実績は50回回せば獲得できます。

収集要素についてまとめると、種類や数が多いので初めはそこそこ楽しいけれど、全部集めようとすると大変だし飽きるという感じでしょうか。当たり前ですが、集めれば集めるほど数も減っていくので、棒に当たる頻度も減っていきます。その辺りをフォローする仕組みも用意されていたりするので、なんとかやり切れましたが、最後の方は作業的で楽しくはなかったです。やっていることは、慣れれば単純作業の連続になってしまうし、見つかるものも同じものが積まれていくだけなので驚きや期待もなくなっていくしで、モチベーションも下がっていきます。このあたりのバランスはなかなか難しいところなのだと思います。とはいえ、こういうゲームをやるたびに同じことを言っている気がするので、単純に、僕が妖怪めんどくさいお化けなだけなのかもしれません。

アクションや戦闘など

探索に関わるアクションは、グラップルとグライドがあります。グラップルはいわゆるフックショットとか鈎縄です。天狗のいるポイント目掛けて移動し、ビルの上などに登ることができます。スキルをアンロックすると、天狗のいないポイントでも、召喚して使うことができるようになります。便利なので早めに取りましょう。グライドは滑空です。水平に飛んでいる限りは、高度は下がらないのだと思います。グライドは持続秒数が経過すると終了します。いずれもよくあるやつなので、使い方は迷わないでしょう。なお、落下死や落下ダメージは通常はありません。ビルの上から飛び降りても大丈夫です。

街中にいる敵ユニットは、固定配置で、倒してもしばらくすると復活します。ボス戦もいくつかあります。戦闘は、言ってしまえば避けて撃つだけなので、難しいことはあまりないです。ヌルすぎるということはありませんが、戦闘がメインというようなゲームではないのだと思います。とはいえ、見た目は派手だし、音や演出も気持ちがいいので、探索やストーリーのいいアクセントになっていると思いました。

戦い方としては、大まかに、ステルスか、正面突破の選択肢があります。僕の暁人くんはステルスばかりやっていたので、KKからは忍者の末裔とか言われまくっていました。

ステルスは、しゃがみ状態でスニーク、背後から即浄というステルスキルが出せます。スキルをアンロックすると、高所から離れた対象に即浄が出せるようになるので便利です。あとは、弓でヘッドショットを狙ったりなど。敵は普通に戦うと結構硬かったりするので、気づかれないうちに倒してしまうほうが楽で早いことも多いです。

正面突破する場合は、基本的に「コア引き抜き」という方法で倒すことになると思います。敵にダメージを与え続けると、コア露出という状態になり、引き抜きという技で一撃で倒すことができます。KKくんの趣味は釣りとあやとりに違いない。引き抜きは、コア露出状態の敵すべてを対象にするので、なるべくたくさんの敵を同時にひるませて、一網打尽にするのが定石です。

基本の攻撃はエーテルショットといい、弾数が多くて連射の効く風、近距離範囲攻撃の水、高火力だけど弾数の少ない火の3属性があります。スライド操作で切り替えができるのが直感的でよかったです。また、それぞれチャージショットという溜め攻撃があり、攻撃範囲が広がったり、コア露出ダメージが上がったりします。さらに、最大溜め状態からは、チャージラッシュという持続系の攻撃に派生ができます。ざっくり、浮いてるやつやダメージ調整には風、雑魚処理は水、強敵には火みたいな感じでしょうか。火属性チャージの汎用性が高すぎる気もするけど、そこはケチっていきましょう。いろいろやったほうが楽しいしね。

あとは、御札というサポート系の消費アイテムも使えます。直接ダメージを与えるものはありませんが、強力な効果を持つものが多いです。いろいろやってみよう。

コア引き抜きや即浄を行うと、共鳴率というゲージが増加していき、最大になると「絶対共鳴」というスーパーモードみたいなものが発動できます。発動時に衝撃波がでたり、敵の動きが遅くなったり、コア露出ダメージが上がったりなど、非常に強力ですが、無敵ではないので注意しましょう。絶対共鳴状態は一定時間が経過すると終了します。

敵の攻撃は、ガードすることができます。ジャストガードもあり、成功すればダメージがゼロになり、カウンターができたりします。ほかには、ドッジという回避行動もあるのですが、僕はあまりうまく使えませんでした。敵の攻撃力は高めで、直撃を受けていると数発で瀕死になってしまいます。ただ、殺意の高い攻撃はあまりないというか、攻撃される頻度も控えめなので、ピンチになったら何か食べるぐらいでも案外立て直せることが多いです。なお、回復アイテムである食料にはクールタイムがあるので、こまめにもぐもぐしておくほうが安心です。ショートカットボタンもありますが、落ち着いて選びたい場合は、インベントリから使用しましょう。

死んでしまったら直前のオートセーブをロードして再開だと思います。あまり死ぬことがなかったので細かいところはわからないのだけど、たぶんちょっと戻るぐらいなのだと思います。

敵の一部の攻撃を受けると、KKと分離してしまうことがあります。また、ストーリー上などで強制的に単独行動になるシーンもあります。アクションの基本性能が大きく下がり、弓や御札しか使えなくなるので、速やかに融合しましょう。ちなみに、本編ではあまりないシーンだと思いますが、落下ダメージも受けるようになるので注意しましょう。

成長要素など

敵を倒したり、イベントをこなすと経験値を獲得し、一定値まで溜まると「シンクロレベル」が上がります。レベルが上がると最大体力が増加し、スキルポイントを獲得します。最大レベルは55で、探索をがんばったり、敵を全部倒したりしているとゲームクリア前には到達してしまいます。最大レベルになると、敵を倒しても得られるものがなくなるので、戦闘が面倒に感じてきてしまいます。この辺のバランスも難しそうです。最大レベルになってしまったら、探索は後回しにして、さっさとクリアしてしまったほうがいいかもしれませんね。

レベルアップや調査資料で得られるスキルポイントと、妖怪などから得られる勾玉で、スキルツリーのアンロックができます。これも、最終的には全部取れるので、考えることは取る順番ぐらいでしょうか。主に、探索に関わるものと戦闘に関わるものに分けられると思うので、やりたい方を選べばいいのだと思います。ちなみに、僕はどちらかと言えば探索系を優先して取っていましたが、戦闘でそこまで苦労した覚えはありませんでした。

あとは、「数珠」という装備品があります。最大で3つまで装備でき、これも戦闘力を高めるものと、探索を便利にするものがあります。数珠は主に、ゲーム進行で入手でき、同じ種類のものを取得するとレベルが上がり効果が強化されます。付け替えは、インベントリからほぼいつでもできるので、目的に応じて使い分けるのがいいでしょう。

そんな感じで、パワーアップの要素は可もなく不可もなくといった印象です。後から思えば時間稼ぎと言えなくもないけれど、飽きさせないための工夫と捉えた方が穏当ですかね。スキルをひとつ開放するだけでも、目に見えて分かる効果があるので、できなかったことができるようになるという面白さはあります。あまり複雑でもとっつきづらくなるだろうし、探索がメインの作品と考えれば、ちょうどいい塩梅なのかもしれません。

その他

ストーリーなど

相変わらず物語を楽しむ能力に乏しい僕なので、ろくなことは書けないのですが、本作はストーリーにも力が入っています。カットシーンもたくさんあるし、フルボイスだし、絵も綺麗でいろいろ豪華です。こういうのはやっぱり、良くも悪くも映画とかを見ているような気分になってしまう。なんというか、休憩タイムみたいな感じ。それでも、心霊現象をテーマにした一部のサイドミッションや、章の変わり目などで挿入されるストーリーや演出は、前述した東京探索と並んで、本作のエンタメ性を支える一柱となっているのは間違いないのだと思います。

暁人くんとKKは、ゲームプレイ中、ずっと喋っています。ほぼすべての行動に対して、何らかのリアクションをしてくれるので、プレイヤーを引き込む力が強いなということを感じます。本作はシングルプレイのみだけど、まるで誰かと一緒にゲームをやっているような気分になれるかもしれません。それはちょっと言い過ぎとしても、自分の操作や決断に対して反応してもらえるというのは、ほとんどのプレイヤーにとっては嬉しいことなんじゃないでしょうか。映像作品ではこういうインタラクティブな体験は得難いので、ゲームならではですよね。もっとこの方向性を強化していって欲しいなあと思っています。大変そうだけど。

内容は、既にうろ覚えなのだけど、融通も利かないし、理解もされない、それでも家族のために戦う男たちの友情の物語といった感じでしょうか。台詞回しや物語展開が、いちいち少年漫画みたいで面映いです。青臭さや強引さは感じるものの、わかりやすいといえば、わかりやすい。細けえことはいいんだよということだね。これはこれで味があります。

それはそうと、僕は最序盤である呪いにかかってしまったので、それどころではなかったというのが本当のところです。

いやなんか、ホラ、KKおじさんってギャグマンガ日和の松尾芭蕉に似ていませんか?一度そう認知してしまうと、二人の熱い掛け合いもシュールな趣を醸し出しはじめます。こういう拗けた見方をするプレイヤーはあまりいないと思うけれど、個人的にはツボに嵌ってしまい、制作者やキャストの方々には失礼かもしれないと思いつつも、最後まで楽しめました。なんかごめんよ。

エンドコンテンツなど

プレイ時間は、エンディングまでは、探索しまくって30時間ぐらい。その後、プラチナトロフィーまで埋めて40時間弱でした。探索をがんばるとかなりボリュームがありますが、クリアするだけなら10時間ぐらいあればいけちゃうんじゃないでしょうか。めちゃくちゃ長いエンドロールの後には、弾が無限になる数珠など、幾つかのクリア特典が獲得できます。クリア後のセーブデータをロードすると、特典を引き継いで、第4章の終わりから再開になります。

実績はコンプリート系が多いので、若干しんどいです。気になったところだけ、メモを残しておきます。

幽霊、収集物、はぐれ狸など、全部集める系のほとんどは、第4章までで揃えることができます。数珠やサウンドなどはクリア特典のものも対象なので、一度はクリアする必要があります。あとは、狸の親分のサイドクエストがあるのだけど、狸はクリア前に全部集めていたにも関わらず、発生したのはクリア後でした。また、クリア特典で入手できる「影忍珠」があると敵にほとんど見つからなくなるので、探索が楽になります。全部やるつもりなら、早めにクリアしてしまったほうが効率はいいでしょうね。モチベーションと相談です。

あとは、名所が残り一つ見つからなくてぐるぐるしてしまいました。「銀平禁足地」という場所が端っこにあります。地蔵のすぐ近くなのに見つけられていなかったみたいです。心霊写真の最後もここですね。

スキル埋めは、KK調査ファイルと、勾玉を全部集めるのと同じようなものです。調査ファイルは数珠があるのでまだよかったけど、勾玉はハマってしまいました。妖怪は全部やったのだけど足りず、「河戸ビル屋上」エリアに残があったので、学校中を探し回ってしまいました。購買の猫が3つ売っているので見逃しに注意しましょう。

行動系、カウント系は、いろいろやっていればそのうち取れるでしょう。「空中散歩」だけ、普通の取り方が分かりませんでしたが、昇旋風札の上に乗っかって浮いていたら獲得できました。

プラチナで最後まで残ったのは、おみくじで「大凶」を引くでした。大吉は結構でるんだけどなあ。なお、セーブ&ロードで引き直しができます。他にやることもなくなってしまったので、仕方がないんだけど、こういうのはいつもなんだかなーという気分になりますね。

あとはもう一つ、「蜘蛛の糸」という本編とは独立した、ステージクリア型のコンテンツがあります。本編とは対になるような形で、こちらは戦闘がメインの遊び方なのだと思います。1ステージは数分で終わるテンポの良さもあり、ついつい繰り返しプレイしてしまいます。なお、難易度は本編より高めだと思うので、クリア後とかに始めるほうがいいんじゃないかと思います。

ゲームシステムはローグライク風で、死んでしまうたびに、第1層からやり直しになります。ただ、永続強化の要素が多めなので、何度も繰り返しやっていれば、楽にはなっていくという仕組みです。というか、強化無しでクリアは厳しいと思うので、これも時間稼ぎっぽくもあるのだけど、まだ強化できる要素は残っているし、それならもう少しいける気がするといった感じでリトライし続けるようなデザインは個人的には嫌いではないです。

レベルは最大55で、ステージクリアなどで経験値を取得することで上がっていきます。ただ、レベルが上がっても、スキルや数珠の取得制限が解除されるだけで、直接的な強化は行われません。スキルツリーは本編とは異なる専用のものになっています。スキルの習得は「猫又小判」というお金を消費して行います。数珠は、ステージ上などで入手できる「幽界の糸」というトークンを使用して、購入、強化が可能です。ほかには、拠点にある「仕事目録」という目標リストを達成するごとに、リスタート時の引き継ぎ要素が増えていきます。これらの強化要素は、死んでしまっても失われません。(猫又小判のみ割合没収)

ステージは、3階層おきに一区切りとなり、拠点(猫借亭)エリアが挟まります。各ステージでは決められたクリア条件を満たすと、次の層へ進むことができます。3の倍数の層は、固定のボスステージのような感じになっています。拠点帰還時には、直近3階層の戦績などを元にスコアが集計され、CからSの5段階のランクで評価がされます。また、獲得したランクに応じて、「混淆珠」などの報酬が手に入ります。混淆珠は、ランダムな能力が付与された数珠です。これは死んでしまうとなくなります。使わないものは、分解して幽界の糸に変換しておきましょう。拠点のお店では、御札や食料などの消費アイテムが売っています。購入には猫又小判が必要です。ひとまずは、矢と昇旋風札を買っておくのがよいと思います。

3の倍数以外の層は、固定パターンのステージがランダムで選ばれます。通算の階層ごとに、選ばれるステージは決まっていて、それぞれ5〜6パターンのうちから2つという感じだと思います。また、階層カウントされないボーナスステージが挟まる場合もあります。各ステージは、クリア条件やアイテムの位置などは固定なので、覚えてしまうと攻略が楽になります。ステージ開始時点で、アイテムやイベントの総数は公開されているので、うまく利用しましょう。探索要素はクリア時のスコアに関わってくるので、強化が終わるまではなるべく回収したほうがいいでしょう。クリアタイムはスコアには影響していないと思います。なお、本編の探索では便利だった天狗召喚グラップルは、該当スキルが存在しないため使用することはできません。昇旋風札を使いましょう。

第30階層のボスを倒すとエンディングです。以降は死ぬまでエンドレスで潜り続けることになります。選ばれるステージは、すべての中からランダムなのだと思います。また、30階層までは登場しなかった追加ステージも含まれている気もします。30階層までは、慣れれば1時間ぐらいでしょうか。何周したかは覚えていないけど、トータルのプレイ時間は20時間ぐらいでした。ただ、そのうち半分以上は「迷い猫」を探していた時間です。

レベル50到達で、「背水の数珠」がアンロックされます。一度でもダメージを受けると即死してしまう代わりに、ボスも含めて敵も一撃で倒せるという効果です。数珠は付け替えができるので、穢れアスレチックなどのステージでは外しておきましょう。これがあると、攻略スピードが格段に上がります。

実績は、仕事目録をすべて達成するやつがあります。ノーダメージクリアは、背水の数珠を使えば難しくはないです。なので、おそらく「すべての迷い猫を助ける」が残る気がします。本編もそうだったけど、なんだか面白さが尻すぼみな感じでちょっと後味がよくないです。惰性でいきましょう。猫が配置されているステージは決まっているので、目的のステージが出るまではひたすら即降りをするしかないと思います。ステージ開始時に猫の鳴き声がしたら、「探霊珠Lv.3」をつけて探しましょう。猫は発見されると移動しますが、妖怪とは違って消えないので、すぐに追いかけなくても大丈夫です。あとは、自分が死なないように、ちゃんとお持ち帰りしましょう。グッドラック!

さいごに

たまには何も考えずに豪華なゲームで遊びたい方におすすめです。

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