ゲームの感想:Trek to Yomi

PS4

SAMURAIのみなさんこんばんは!

拙者はビデオゲーム大好き侍こと、ゴーストライターのazarashiXでござる。なお、好きな割に実力は大したことない模様。無念!今回も遊んだゲームのごく個人的な感想を雑多に書いていきます。

azarashiX
azarashiX

アイコンはどう見えても犬だがazarashiX。略してX。
ゲームは思い出づくりと語るおじいちゃん。気圧の変化に弱い。
クリエイターのこだわりが感じられる作品が好き。
基本的に文句が多いが、本人は楽しんでいるらしい。

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はじめに

「Trek to Yomi」は武士道かっこいいの世界観のもと、敵を斬りまくる横スクロールアクションです。全編モノトーンのビジュアルと、BUSHIDOストーリーが特徴です。アクションゲームとしての操作感は格ゲーとかベルトスクロールアクションに近いように感じました。

一部ゴアっぽい表現もあるかもしれませんが、演出上狙って使っている感じで、そういう嗜好のゲームではないです。まあ僕は、出血エフェクトが意外と控えめだな…とか思っていたのであまり参考にならないかもしれませんが。

どんなゲーム

何かと不幸な主人公のHIROKI君が黄泉を彷徨いながら、信念の取捨選択をするお話です(たぶん)物語は少年期から始まります。なんとなくアーロイを思い出しました。

全7ステージです。1ステージは50個程度のシーンで構成されていたように思います。黄泉パートが一番長いです。ステージ開始時に少し長いロードがありますが、ステージ中のテンポは良好です。カットシーンも随時挿入されますが、ロードレスですべてスキップ可能です。各シーンはカメラアングル固定の初代バイオみたいな感じです。

剣戟アクションは慣れるまでちょっと難しく感じるかもしれません。最初は難易度「歌舞伎」(イージー)でプレイしてコツを掴んだほうがいいかもしれませんね。対して、ハード相当の「浪人」は、驚くほど高難度というわけではありません。死にゲーとするならばこれぐらいが適正かなと思う程度です。また、クリア後に追加される「剣聖」もあります。敵(ボス以外)も自分も一撃で死にます。また違った遊び方ができるのでなかなか面白いですよ。

操作も単純ですし、派手さはあまりありませんが、アクションゲームとしてのつくりは堅実だと思います。基本的には敵を倒しながら前に進んでいくだけですが、適当にボタンを押していると簡単にやられてしまいます。敵のパターンを覚えて丁寧に対応しましょう。シルエットが似たような感じで分かりづらいかもしれませんが、落ち着いて見れば判断できるレベルで描き分けられています。デブが出ないゲームも珍しいですね。また、初登場の際は1vs1での紹介があります。それぞれ有効な攻撃はちゃんと用意されているので敵が手強いと感じたら、いろいろなアクションを試してみるとよいです。

進行度に応じて技を習得していき、アクションが増えます。大体は攻撃の連携が増えていく感じです。飛び道具もあります。他には、特定の攻撃で敵を気絶させると、とどめの一撃というムーブが出せて確殺できます。さらに何故かプレイヤーの体力が回復します。そのため、雑魚に対しては万能感があるかもしれません。また、ガードや弾きが無効な攻撃もあるので回避も使いましょう。無敵時間はかなり長いです。特に一部のボス戦では必須だと思います。

エンディング分岐もありますが、そのまんまの選択肢を選ぶだけなのでお手軽です。愛、務め(誓い)、復讐の三択です。初回は復讐を選んだので混乱しましたが、務めと復讐のトロフィーがテレコになってますね。

ちなみに、三面のボスはいわゆる負けイベントなのですが、がんばって倒すと4つ目のエンディングがあります。ワンパターンでいけますが、かなり硬いのでちょっと根気が必要です。

よかったところ

リトライが快適

HIROKI君は結構簡単に死にますが、直前のチェックポイントから瞬時に復活します。基本的にステージギミックもやり直さなくていいし、ボスのカットシーンもスキップされます。チェックポイントもまめにあります。死にゲーっぽい本作ですが、しっかりプレイヤーの気持ちに配慮されていてよかったです。

世界観や演出がかっこいい

表現力という意味では、モノトーンは手抜きではなく、むしろ制約だと思うのですが、それでも本作のグラフィックはキレイに感じてしまいます。フォーカスとかライティングとかかなりこだわっているんじゃないでしょうか。アセットの作り込みのそれっぽさも大したもので、和風と言われても違和感はありません。サウンドにもこだわりを感じます。何より統一感があるのがいいです。三位一体というやつかもしれません。

操作中にキャラクターがしゃべるのは(無線とかでもいいけど)、単調さを打破できるしテンポもよくていいですね。しゃべっているときも操作可能というところが個人的にはポイントです。

脱出からの爆発シーンって、痛快でいいですよね。ゲームは自分が操作しているのでなおさらです。影法師で戦うのもかっこいいし、走ってるだけでも爽快だし、建物が破壊されるのは気持ちいいし、本作の演出には、そういったかっこいいエッセンスが散りばめられていると思います。

気になったところ

日本語音声のミスマッチ

こんなことを思うのは僕だけかもしれませんが、一応書いておきます。本作は日本語もフルボイスで収録されています。雰囲気はかなりいい感じなのですが、トーンとシーンとあってなかったり、訳が妙だったりといった違和感もしばしば感じました。

声優さんの熱演もあってかなりシュールに感じてしまうシーンもありました。それはそれで面白くてむしろ好きなのですが、おそらくそういう意図ではないと思うのでちょっと失礼ですよね。言葉遣いなどから、とても機械翻訳とは思えないし、ひょっとすると、造詣の深い方からすればこれでいいのだろうかとか、おぼつかない気持ちでした。うまく言い表せませんが、ツールなどで何度も翻訳を繰り返して非可逆な文章になるのに似た印象を受けました。

オプションから英語音声も選択できますが、あまりそれっぽくなりませんでした。もしかしたら、もともと日本語音声なのかもしれません。クレジットでもトップに出るし。ローカライズはアプリ内のテキストデータの書き換えや、タイトルロゴ等の画像の差し替えをしているイメージなので、オプション項目(プログラム)にまで手を加えるだろうかとか考えたのですが、さすがにそこはプレイヤーの僕にはどうでもいいことでした。

チェックポイントが上書き

オートセーブで、任意のセーブスロットもありません。直前のチェックポイントからやり直しはできますが、特定の地点に戻るみたいなことはできません。チャプターセレクトもありませんし、クリア後の引継ぎ要素もありません。

基本的にはあまり問題ない気もしますが、収集物集めなどは一度逃すと後戻りできないこともあるのでのでコンプリートを狙っているとちょっとしんどい仕様です。ただ、ポイントごとの取得状況は記録されているようで、周回していたらトロフィーは取れました。実績目的なら一周だけですべて集めなくてもよいみたいです。強化値も同様です。

オーディオ再生がちょっと不安定

初回プレイ時、第一章の終わりでセリフがループして怖かったです。カットシーンをスキップしたら直りました。

あとは、一部のチャンネルが再生されなくなり、キャラクターたちが無言になることがありました。これはアプリを再起動しないと直りませんでした。

ゲームプレイにおける視認性の低さ

やっぱりなという感じですが、白黒なのでキャラクターが見づらいことがあります。また、絵を重視したカメラワークについても、シーンによってはキャラクターが小さくなりすぎて操作しづらいことがあります。あとは、いけるところといけないところも分かりづらいです。ルートを覚えてしまえばサクサク動けて映画のワンシーンを操作しているような面白さはあるんですけどね。完全なトレードオフしかなかったんでしょうか。もう少し工夫の余地はあるように思えました。

さいごに

武士道ビジュアルとストイックなアクションゲームが好きな方におすすめです。

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