ゲームの感想:Valfaris

PS4

メタラーのみなさんこんばんは!

ライオットサルベーションイモータルアビスデリリウムエンジェル(ゴーストライター)のazarashiXです。今回も遊んだゲームのごく個人的な感想を雑多に書いていきます。

azarashiX
azarashiX

アイコンはどう見えても犬だがazarashiX。略してX。
ゲームは思い出づくりと語るおじいちゃん。気圧の変化に弱い。
クリエイターのこだわりが感じられる作品が好き。
基本的に文句が多いが、本人は楽しんでいるらしい。

おもたろうをフォローする

はじめに

「Valfaris」は、ロックマンならぬ、メタルマンのセリオンくんを操作して暴れまくる横スクロールアクションです。特徴としては、ヘビーメタルのアルバムのジャケ絵みたいなグラフィック、本格的なメタルサウンド、死にゲー(覚えゲー)として洗練されたゲームバランスが挙げられます。

プレイ感覚として、目新しい要素はないのですが、つまらないのかと言うとそんなことは全くないです。新しいものが必ずしも面白いわけじゃないし、木を見て森を見ずは僕もそうなんですが、トータルで面白ければいいんじゃないかと思うわけです。新しいと言われている要素もただ単に世の中に出ていなかっただけで、往年のクリエイターたちが面白くないと判断して製作段階で没にしたものが結構あるような気がする…ということを最近は思ったりします。何が言いたいかというと、このゲームを作った人たちはわかっているということです。きっと、相当な回数こういうゲームを遊んだり、作ったりして研究したんだと思う。そして、試行錯誤の結果、オレの考える面白い2Dプラットフォーマーはこうだ!としてリリースされたのが本作なんだと思う。ただ、僕がそう感じただけで実際には全然違うかもしれないので念のため注意です。

ともあれ、このジャンルのゲームを遊んできたプレイヤーなら、後生畏るべし!と共感してもらえること請け合いの出来だと思います。でも、こういうのは見たり聞いたりしただけじゃだめで、触ってみないとわからないんですよね。解せぬなら、みんなもやろう、ヴァルファリス。

どんなゲーム

キャプチャの残骸で動画を作りましたのでよろしければご覧ください。なんとなく雰囲気は伝わるかもしれません。

基本的には敵を倒しながら前に進んでいくだけです。大体のステージにはシークレットという寄り道エリアがありますが、それ以外は一本道です。体力制で、死んだらチェックポイントから戻り復活です。ロックマンみたいな感じですかね。

こういうゲームでよくあるダッシュや無敵回避や二段ジャンプなどはありません。そればかりか、ドッスン着地や、被ダメージ時の無敵時間が短いとか、一般的にはあまり好まれなさそうな要素が採用されています。ショットも基本は縦横斜めの8方向です。でも、ステージ構成や敵配置なども、それ前提のバランスになっているし、理不尽な感じはしません。位置取りが重視されているように思います。メタルスラッグみたいな感じですかね。

武器は全部で19+1種類です。進行度に応じて獲得しますが、一部は寄り道にあったりするので初見で全部見つけるのは少し大変かもしれません。軽火器、近接、重火器みたいなカテゴリ分けがされていて、それぞれ1種類ずつ装備することができます。装備はチェックポイントで変更できます。また、段階的に強化ができて、威力が上がったり攻撃範囲が広くなったりします。強化にはアップグレード用のアイテムが指定個数必要です。これもステージのいろいろなところに落ちています。

あとは、エネルギー制のシールドがあります。ダメージブロックのほか、タイミングよく発動すれば、敵弾を反射したり、近接攻撃のパリィができます。エネルギーは近接攻撃を当てることで回復します。また、重火器の使用でも消費します。

チェックポイントは、かなり小刻みに配置されています。起動は任意で、カギみたいなアイテムを消費します。これもステージのいろいろなところに落ちています。カギは所持上限が設定されていて、進行度に応じて増加します。また、カギの所持数に応じて、プレイヤーの最大体力が増加します。あとは、特定のポイントでアップグレード用のアイテムに変換できたりするので、無闇にチェックポイントを起動すると攻略難度が上がるシステムになっています。

ストーリーは、あってないようなものな気がするし、実際それで問題ないのですが、ショートな会話パートはしばしば挿入されます。ローカライズの品質はいいほうだと思います。大体は主人公のセリオンくんが次にやることをおしえてくれたり、アクション映画のセリフみたいなことを言っているだけだし、ボタンでポンポンスキップできるのでゲームプレイの妨げにはなりません。でも、おそらく続き物なのだと思います。親父は最後まで出てこないんかいとはなりました。

一通だし、中ボスもいるので区切る意味もあまりない気がしますが、全10ステージぐらいのボリュームです。クリアまでは、初見で死にまくって5時間ぐらい、覚えたらひと通り寄り道して2時間ぐらいです。

おそらく2周エンドだと思います。ステータスは引継ぎ可能で、敵が追加されたりパターンが強化されたりもします。3周目以降は変化がないように思いました。初回は余裕で100回以上死にましたが、慣れればこれぐらいにはなります。試行回数を重ねればノーデスもいけそうな感じです。

よかったところ

成長が実感できる死にゲームバランス

初見は道中の厳しさもさることながら、ボスが手強かった印象があります。特にラスボスは、オレはなんてゲームが下手なんだと絶望できるぐらいにはちゃんとしてました。まあこれは僕が無意識に初期武器しばりプレイをしてしまっていたせいもあると思いますが…。でも、慣れたらほぼノーダメージでいけてしまうようなバランス調整です。総じて敵配置とか攻撃パターンはすごくシンプルに作ってあるのに派手な演出のおかげもあって単調さは感じないし、記憶にも残りやすいです。アクションも程々に要求されるのが丁度いいです。わかってたのにだめだった、でも次はいける気がする…みたいな感覚がよく起こります。

まあ言ってしまえば、覚えて慣れただけなんだけど、そこに至るまでの導線が丁寧にデザインされているように感じました。難しいだけのゲームを作るのは割と簡単な気がしますが、本作はそういった制作者サイドからの押し売りというか、やらされてる感がなかったです。むしろ、プレイヤーが上達していく過程すら計算して設計されているのではないかと思えるほどです。もしそうだとしたら、それは素晴らしい方向性だし、そうでなかったとしても、そうなっています。

ゲームプレイに配慮しながらもユニークなビジュアルとサウンド

グラフィックはおそらくドット絵がメインなのだと思いますが、ポストエフェクトみたいのも併用してうまいことやっています。枠線もないし、かなりごちゃごちゃ描き込んでるはずなのに、ちゃんと見やすいのはすごいと思いました。単なるアートではなくて、ゲーム用にチューニングされていてよかったです。各ステージも演出とあわせて適度にギミックが散りばめられていて飽きないし、動かしていてちゃんと楽しいです。勿体ぶらないし、しつこくないのもいいです。

BGMは全編を通してメタルです。この表現があってるかわからないですが、ゲーム音楽としては珍しく、メロスピではなく、スラッシュみたいな感じですかね。グラフィックの雰囲気ともマッチしているしいいと思います。ループ再生に対応していないのが少し惜しいです。

サウンドエフェクトもいろいろな場面で、それっぽい音がなるのでいい仕事をしていると思います。何を言っているかというと、こういう割と忙しいゲームはダメージを受けたり、敵を倒したり、今から攻撃するぞーみたいな各アクションのたびに特徴的な音がなってほしいと思うのです。もちろんやられモーションとかが再生されていたりするんだろうけど、戦いながらいちいち確認している暇はないですよね。なので、特定の音とゲーム上のシチュエーションを紐付けてプレイヤーに学習させることで、目で見るより素早く正確に状況が判断できるようになる…みたいな手法があるのだと思います。ダークソウルとかでも敵にとどめを刺したらジャキッて音がなりますよね。無音でパリィするの厳しそうですよね。僕としては演出としての音よりも、使える音のほうが優先度が高いです。本作の音はそういうゲームプレイに関わる部分にも配慮して作られている気がします。

気になったところ

咄嗟の操作結果が直感とズレる

操作性にはほとんど不満はないのですが、一部の行動は誤操作が起こりやすかったです。具体的には、床抜けをしようとしてジャンプになったり、しゃがみ撃ちをしようとして斜め下撃ちになったりします。

レバーの斜め判定が強いような気がしますが、直感的な操作としては入力がかぶってるので結局どちらかを優先するしかないような気もします。もう一個ボタン使ってもよかったかもしれません。

ライフ増加のシステム

前述しましたが、チェックポイントの起動と、最大ライフはトレードオフの関係になっています。説明はちゃんとあるのですが、なんとなく馴染みもないし、初回プレイの感覚を振り返ると罠に近い気がしました。

何度も死んで覚えながら進めてるのでチェックポイントがあったらとりあえず起動したくなるのが一般的な心理状態ではないでしょうか。少なくとも僕はそうでした。先が見えない状態で、判断できる材料も特になさそうなので、とりあえず進捗を確定しておくかとなります。それが浅はかなのかもしれませんが…。おかげで、最後までライフはほぼ初期値という状態で、後半が難しく感じたのはそういった理由もあると思います。実際、慣れてくると死にやすいのはむしろ序盤〜中盤がほとんどだったので、ライフは大事です。

狙っていることはわからなくはないのですが、周回して覚えないと攻略の方針は立てられないし、そもそもあんまり面白い要素ではなかったです。後から思えば、チェックポイントは多すぎるぐらいなので、もうちょっと削るぐらいのほうがトータルで遊びやすくなる気がします。あるいは、チェックポイントはコストなしの自動起動で、ライフは任意で強化アイテムと交換できるぐらいでもよかった気もします。

おまけ

僕の攻略時のメモを付録しておきます。完璧な攻略ではないので注意です。困ったときに眺めるとヒントが見つかるかもしれないし、見つからないかもしれません。

さいごに

2D死にゲーで遊びたい方におすすめです。

コメント