おもたろうのリミテ万歳! イニストラード:真紅の契り(VOW):環境アップデート編

MTG

皆さん、今日も今日とてレアを叩きつけられていますか! 私はメガテン5に現を抜かしていたらすっかりVOW環境に乗り遅れてしまいました。

どうやらミシックチャンピオンシップ予選でVOWのファントムドラフトが採用されるとのことなので、復習もしっかりやっていきましょう!

今回も予習編から軌道修正が多々必要ですので、見比べておもたろうのリミテセンスのなさをぷぎゃーしていただけるという単なるまとめ記事とまた違った味わいもご提供いたします!

なお、シールドとドラフトでは環境(特にゲームスピード)が相当異なります。本記事はドラフトを想定して作成しており、17landsのデータはBO1プレミアムドラフトのものです。

環境理解

はじめに断っておく、予習編で言った赤緑狼男は弱い、あれは嘘だ。今回のグルールウルフはやれウルフ!

まずはジャブのようにおもたろう見誤りポイント1点でした。除去の弱体化もさることながら、狼男の性能もアップしてます。

その辺りについては後程、アーキで触れますのでまずは全体的なところをふんわり見ていきましょう。

ゲームスピード

( 17Lands.comより 2021.11.30)

まずは先手後手の勝率とキルターンの散布図をご覧ください。直近のAFRやMIDに比べて若干低速化していますが、依然先手が有利な環境です。

先手後手を覆す軽量除去が少なく、コンバットトリックが軽量で相対的に有効で、強く使える先手有利に働いているように思います。

今回は白黒のテーマがライフゲインシナジーであることを初め、ライフゲイン系のカードが多く収録されているにも関わらずキルターンは決して遅くはありません。

先述のように軽量除去の少なさに加え、アグロ系のデッキも赤をベースとすることで血によって息切れ防止に秀でているため、後手2ターン目に何もできないというのは相変わらず厳しいためマリガン基準の一つとなります。

また狼男がコモンで3マナから昼夜サイクルを始めるため、序盤の動きが出来ないと夜をタダで渡してしまい、そのままイージーウィン献上となりかねません。

リミテの基本でもありますが、2マナのクリーチャー(or除去)は大事であるということはMIDから引き続き言えるでしょう。特にVOWでは各アーキに合った1~2マナ域は価値が高く、意識してピックする必要があります。

ライフレース壊してこうぜ!
血はアド 占術より強し

アーキタイプ

( 17Lands.comより 2021.11.30)

各2色アーキごとの勝率とゲーム数を見ていきましょう。

上位4アーキが赤を含み、下位3アーキが赤を含まない緑ということでかなりわかりやすく勝ち組と負け組が分かれているように見えます。ただ勝率ベースだとかなり団子になっており、明確な勝ちアーキというのはなさそうです。

特に環境初期は赤がらみのアグロデッキが支配的でしたが環境理解が進んで青がらみの勝率が改善されているように思います。カラー勝率でも赤緑の差こそありますが黒白青の勝率はほぼ同じで、カラーのバランスが取れた環境と言えるかもしれません。

どのカラーでもやれないということがないので、必然的に空いている色を見つけ、アーキを完成させることが重要になってくるでしょう。

次にもう少し細かく各アーキを紐解いていきましょう。

赤黒

赤黒は吸血鬼と血の色になります。赤の攻め気の強いクリーチャーを赤黒の強力な除去でバックアップし、ライフを詰め切るというのが基本の構成です。血トークンによってマナフラッド耐性が非常に高く、コンセプトが完成されています。

また吸血鬼の復習やマルコフの報復というどちらも強力な吸血鬼専用カードを擁していることも特徴です。吸血鬼は単体性能も高く、2マナ~5マナまでコモンで優秀なカードがそろいます。

特にファルケンラスの祝賀者は5マナ4/4威迫という標準以上のスペックに血が2個付いており、非常に強力なコモンです。赤黒のデッキにおいて土地は5マナあれば十分なので、2ドローがおまけで付いてくると言ってもちょっとしか過言ではありません。

思わず言語中枢が破壊されましたが、それくらい優秀です。アンコモンではマルチの税血の収穫者も非の打ち所がないですが、特筆すべきは魅惑する求婚者です。変身条件は容易で2マナ加速付き、自身がトランプル+パワー修正とモリモリのモーリです。

好戦的な客人を使用する場合は確実な一撃を是非採用しましょう。自前のトランプルがいい働きをします。逆に赤黒にはコンバットトリックは確実な一撃のみであとは除去だけなので、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。

血なまぐさい小像も赤黒専用カードで、血さえあれば3/3ブロッカーにもなるのが小回りが利いています。赤黒定番のアクトコンボは現実的なのは不吉なとげ刺しか精神吸いのグールによる濫用です。濫用なので先起き出来ず、手札に2枚揃えなければいけないというのが若干ハードル高いですね。ただ今回のアクトである血の裏切りは血トークンがおまけでついてくるので、アド損が少なく、赤黒ならこれ自体もいらなければルーティングが容易なので単体の感触としても悪くないです。

赤黒の弱点は守勢に回った時の弱さです。後手で赤白や緑赤や同形と当たった時にクリーチャーで止めることが難しく、除去が引けないとそのまま防戦一方のままライフが尽きてしまうということになりがちです。特に赤白は白のライフゲイン分ライフレースが不利なので、若干不利なマッチアップだと思います。

緑赤

緑赤は狼と狼男の色になります。アーキとしては赤の軽量除去に加えて緑の肉質を足すイメージです。VOWではMIDから除去が弱体化したため狼男は相対的にポテンシャルを発揮できるアーキタイプと言えます。

緑赤は飢えた峰狼や恐れる村人といった攻めに強いキーワード能力を豊富なコンバットトリックでバックアップしライフレースをするプランか、花の織り手を使い、棘茨のワームや繫茂の狩り手といったファッティを連打するプランかで大別できると思います。

ひとえに緑赤と言ってもデッキプランに合ったカードをチョイスする必要があると言えるでしょう。体感としては赤を活かした攻めのプランの方が勝率がいいです。ファッティプランは緑黒に分があると思います。

また4マナ圏に優秀なカードが多く、気づいたら4マナを取り過ぎてしまっているということもありがちで、逆にアーキに合った2マナ圏を意識してピックするといいでしょう。特に群れ歌の仔狼は緑赤でしか機能しませんが重ねて取ることが出来れば、相当にデッキの強度が上がります。またスムーズに夜にパスできるバリスタの監視兵と群れの仔の価値は非常に高いです。

ボディが優秀なのでコンバットトリックが光るアーキタイプといえます。夜に大きくなった狼男をダブルブロックしたところにコンバットトリックで2:1交換盤面崩壊でGGということもあるでしょう。特に奇襲性が高いのが1マナで構えられる巨大な力で、トランプルによりチャンプも許しません。

弱点はいつも通りアドバンテージ獲得手段に乏しい事です。除去による1:1交換を苦手とします。VOWでは赤に血トークンが出るので、狼男ではないですがファルケンラスの祝賀者のような血を有効活用するとフラッドに切れ散らかすことが減るでしょう。

また地上が膠着してしまうと飛行にノーガードであることも見逃せません。特にアグロプランでない場合は到達持ち3マナ1/4が十分採用に値するでしょう。

赤白

赤白は典型的なアグロカラーでテーマは自分よりも先に相手の息の根を止めることです。そのためには人間だろうが吸血鬼だろうが狼男だろうが全部使いましょう。1マナからどんどん攻めていきます。

赤白において最も重要なカードは旅する聖職者です。このカードを私は予習編で過小評価していました。序盤から攻め続けたい赤白にとってこれほどありがたい1枚はありません。このカードと白の飛行持ちが赤黒との差異点といえるでしょう。

基本的に非常に軽いマナカーブになるので無謀なる衝動は2マナ2ドローに近い働きをします。祖先の怒りは赤青に次いで有効活用に使えるアーキでトランプルが優秀です。赤の軽量除去は言わずもがな優秀ですが、コンバットトリックも最後の打点を追加することもでき有効に使えます。

弱点はもちろんライフゲインです。特に白黒は天敵です。旅する聖職者と不貞腐れる農家は真っ先に焼きましょう。

赤青

赤青はクリーチャーでないスペルシナジーの色です。ケッシグの炎吹き、ラムホルトの講談家、囁く魔術師がキーワード能力持ちになります。赤系のデッキよろしくライフレースで勝負するデッキと言えます。

クリーチャーは飛行、先制攻撃、威迫等ブロックされにくいものが重要です。マルチのさまよう心は飛行+アド持ちのデッキに完璧にフィットした強力な1枚で、流れてきた際のシグナルとして見逃せません。

また嵐追いのドレイクも青白専用カードに思われがちですがアーキのプランに適した1枚で、特に祖先の怒り連打との組み合わせはデリシャス限界突破です。スペルは軽量なもの、キャントリ付きを高く評価しましょう。ゾンビが無くても墓の冷気はお勧めの1枚です。

無謀なる衝動はデッキに合った1枚ですが、このカードを採用する場合はカウンターは裏目になるので採用は控えましょう。

弱点はやはり赤白と同じくライフゲインです。旅する聖職者と不貞腐れる農家は真っ先に焼きましょう。赤の除去の範囲もファッティ相手に多少難ありです。

キーカードに依存する為、特にケッシグの炎吹きとラムホルトの講談家を意識してピックする必要があるので、決め打ち気味なり、卓で被った場合悲惨なことになります。

青白

青白は降霊を始めとしたエンチャントとスピリットの色になります。オーラによるリターンはアンコモンのドレイクと塩水漁りの2枚なのでここから参入を検討しましょう。

デッキの基本形は飛行とカウンターによるクロックパーミッションになるでしょう。特に精髄の吸引は血によるルーティングで降霊カードを能動的に墓地に落とせるため相性がいいです。

飛行とクリーチャーを多用するためサイズが細いので、旅する聖職者、慈愛の祖霊、希望の鷺によるライフゲインがライフレースをする上で非常に重要です。

オーラでは安全の揺り籠がカウンターとの相性もよく最も優秀といえるでしょう。養育する存在も他のアーキでは使いにくいですが青白ではプレイアブルです。総じて安いオーラカードを有効活用できるのが青白の強みといえるでしょう。

弱点は飛行を無視した攻めの強いデッキです。除去が得意とも言えないのでライフゲイン系のカードが引けないと殴り負けてしまいます。カウンターを使用する関係上2アクションのはやいデッキや、狼男の昼夜サイクルも苦手とします。

黒の追放除去と戦墓の死体あさりも天敵です。

白黒

白黒はライフゲインシナジーの色になります。ライフゲインでゲームを伸ばしながらもコウモリ、マルコフの浄化師、血の泉、当てつけの議論でアドを取るゲーム展開を得意としています。上位の赤系デッキに対してライフゲインがカウンター的立ち位置にあります。

やはり能動的にライフを回復できる旅する聖職者は八面六臂の活躍をします。眠れぬ吸血者は最も取りたいアンコモンの1つで、旅する聖職者や大食の客人と強力なシナジーを発揮します。希望の鷺、戦墓の死体あさりは単体でも優秀ですが、特に白黒では追加でリターンが期待でき、あれば取るレベルのコモンです。スペルは赤に比べて軽さはありませんが、確定除去が豊富でボムへの対処がしやすいのは無視できない長所と言えるでしょう。

白黒の不遇な点はマルチのシステムクリーチャーをはじめ3マナに優秀なアーキカードをぎちぎちに詰められていることです。逆に高マナ域に優秀なカードが少なく、ロングゲーム志向のアーキと嚙み合っていません。

白黒の負け筋としてロングゲームした末、ボム出されてなんか負けるというのが非常に多い気がします。白黒に限った話ではありませんが、アドで勝負するデッキも勝ち筋をしっかりと用意することが肝要です。

幸い黒は多くのボムレアを擁しているため、白黒は重いボムを活用するアーキとして優れているといえます。

青黒

青黒はゾンビと濫用のカラーになります。青黒の基本はコントロールであり、真価は7マナボムレア3人衆をピック出来た時に発揮されます。基本形は1,2マナで濫用クリーチャーを用意し、3マナ、4マナでカウンターか濫用を開始し、フィニッシャーにつなげる動きになります。濫用の種はランタン、標本、造反者、卵が優秀です。悲惨な群れでもいいのですが、出し直す2マナが結構にネックで造反者の方が即座に2/2が出るため盤面が安定します。濫用クリーチャーは不吉なとげ刺し、潜水スカーブ、貯蔵スカーブ、ガルガンチュアが望ましいです。濫用以外では大食の客人、不貞腐れる農家、戦墓の死体あさりが貴重なライフゲインで重要だと思います。特に不貞腐れる農家は濫用で変身が誘発でき、ランタンで浮かせれば5/4飛行絆魂というお手軽フィニッシャーになります。

スペルは黒の除去、青のカウンター、ドローとコントロールに向いたカードが揃っています。カウンターを有効に使うためにも必ず2マナまでにクリーチャーを展開できるようにしましょう。また不死なる悪意はETBである濫用と非常に相性のいい1枚で1マナでテンポとアドを取ることが出来ます。

青黒の弱点はクリーチャーのコンバット性能の低さとデッキが悠長であることです。特に赤系の序盤の猛攻をどう凌ぐかが課題となります。骨の髄までは優秀ですが、軽量クリーチャーに撃つにはマナ効率の観点から後れを取ってしまいます。その点ライフゲインも含め、寄生性掌握は青黒で100点のカードと言えるでしょう。

また青黒の勝ち筋はボムを除くと残酷な目撃者かランタンで浮かした飛行クリーチャーになりますが、個人的にはボムが取れない場合は決め手に欠けると感じており、あまり推奨できません。

緑黒

緑黒はタフネス偏重シナジーのカラーです。キーカードはアンコモンのカタパルト、古きもつれ樹、コモンの密集軍、繫茂の狩り手の4枚です。基本的にはタフネスの高さを活かし盤面を膠着させ、カタパルトで直接ライフを攻めるか、もつれ樹を活かしたタフネスパワーで突破するか、単純に狩り手の6/6で勝つことになります。特に優秀なのがカタパルトで、防御不可の13点は非常に強力です。

2マナ圏は胞子背の狼の他に接死のサソリがあると安定します。3マナは選択肢が多くあり、中でも大食の客人と名射手の弟子のポイントが高いです。4マナは手堅く戦墓の死体あさりがいいでしょう。密集軍からの狩り手の13点回復はアグロの心をへし折るには十分です。緑黒で忘れてはならないの休樹林隊で、表面だけでなく裏面ももつれ樹がいれば十分なフィニッシャーになります。また勝つためにキーカードへの依存度が高いため不死なる悪意、血の泉、エドガーの覚醒、コウモリの急使等、使いまわせる仕組みを併用しましょう。ロングゲーム志向なので、白黒や青黒同様に重たいボムを使うというのにも向いたアーキです。

弱点はやはりキーカードに依存した強さでしょう。ピック段階で取れなければそもそもデッキ強度がかなり落ちますし、追放除去や墓地対策も苦手です。もつれ樹のインスタントタイミングでの除去にも気を付けましょう。

また緑はフラッド耐性が低いです。血の泉や当てつけの議論等、黒でしっかりアドバンテージを取れる構成にしましょう。

緑青

緑青は墓地のクリーチャー参照の色です。アンコモンの蜘蛛に始まり、ヤスデや降霊クリーチャーによってリターンを得ます。ドールハウスが最も強力に使えるアーキになります。

蜘蛛、ランタン、残酷な目撃者、ヤスデ、根囲い、散らかった思考がキーカードになります。基本はランプ戦術がメインとなっており、花の織り手や予言の像を使って最大限タッチカラーのボムを拾えるのが強みです。大き目なクリーチャーで盤面を膠着させ散らかった思考をキャストするのが第一目標となってくるでしょう。

ライブラリーアウトも負け筋になり得るため、未来の目撃は是非採用したい1枚になります。

弱点は除去の弱さで、狼の一撃に大きく依存しているのがネックです。ロングゲーム志向に関わらず、ボムに対処しづらいのは評価が下がります。

また勝ち筋がかなり貧弱で、残酷な目撃者かランタンで浮かしたヤスデの2択になりがちです。緑青かタッチできる強力なレアがない限りは極力やりたくないアーキタイプです。

緑白

緑白は訓練された人間の色です。訓練が攻撃時誘発のキーワードなためアグロ寄りの構成にならざるを得ないでしょう。

やはりキーカードになるのは旅する聖職者で訓練誘発のためにパワー調整する動きが優秀です。2マナでは教区刃の見習いが優秀で除去されても死亡誘発により継続的な攻めを可能にします。

3マナはグリフ乗り、4マナはシガルダ教の聖騎士がキーカードです。特に聖騎士は絆魂によりライフレースを大きく傾けることができ、赤系のデッキに非常に有効です。

5マナの士官候補生と休樹林帯はベストな組み合わせで緑白の貴重なアドバンテージ源になります。訓練のシステム上、アタックをしやすいようにコンバットトリックを多用しましょう。なんなら除去よりも重要度が高いと思います(安くピック出来ますが)。

緑白の弱点は圧倒的なフラッド耐性のなさでしょう。他のパックでは気にならないかもしれませんが、VOWでは赤と黒が血による強力なフラッド耐性を持つため相対的にアドバンテージ差を広げられてしまいます。

訓練とも相性のいい装備品の採用を検討しましょう。

カード勝率

コモン、アンコモンのそれぞれでデッキから引いた際の勝率トップ5をカラーまとめていきます(17landsより)。アーキごとに必要なカードが異なる部分はありますが、総じて優秀なカードの目安として参考頂ければと思います。

白のトップコモンは旅する聖職者で、白の全てのデッキで仕事をします。あとは順当に除去。慈愛の祖霊、希望の鷺は優秀なライフゲインクリーチャーで白のライフレースの強さの核となるカードです。

特に聖職者と鷺の組み合わせは毎ターン6点ゲインが可能で赤系のデッキはげんなりすること請け合いです。

天使の需品将校はクリーチャーを出しておく準備はいりますが、白のデッキトップとしてただただ強いです。勇敢な姿勢はどちらのモードも有用で非常に使いやすい1枚です。レジスタンス部隊は旅する聖職者が人間であることから白緑に限らず、恩恵を受けています。双刃の霊は自身がオーラの張り先としても優秀ですし、死んでも仕事ができる白で最も強い2マナです。1ターン目聖職者から2ターン目双刃はブン回りです。

青のトップコモンはランタンです。血でルーティングするもよし、切削で落とすもよし、濫用の種にするよし、1マナの飛行クロックとするもよし、使い道は無限大です。散らかった思考は単純に4枚見れるのが強力ですし、降霊をはじめとした墓地シナジーを活かせれば爆アドです。墓の冷気は攻めにも守りにも使えるナイスな1枚です。中略は2マナから構えられるカウンター、吸引はアド付カウンターとどちらボムレアに対処できる優秀なカードです。

生物光の卵は濫用ありきとはいえ、3マナ4/4占術2に濫用効果による1枚分のアドがつくというちょっとどうかしているくらい強力です。潜水スカーブは自身のスタッツが優秀かつ、適当なゾンビや骨を除去に変換可能な青黒濫用のキーカードです。

月の拒絶は普通に使ってもアドを失わないナイスバウンスです。嵐追いのドレイクは赤青、青白のキーカードになります。

骨の髄までは追放除去であることが降霊や墓地回収に刺さる唯一無二の除去です。戦墓の死体あさりはどうなっても1枚分以上の仕事をする確かな強さがあります。ランタンを墓地追放してやりましょう。

当てつけの議論は黒にありがちなドローに見えますが、血トークンが非常に偉く、実質分割4マナ3ドローです。血に狂った社交家は黒のメインアタッカーになります。除去されても血が残るのも嬉しいです。ガルガンチュアは黒のフィニッシャーとして申し分ないです。条件付きですがアヴァブルックの世話人を対処できる数少ないカードです。

寄生性掌握は3点ゲインが五臓六腑に染み渡ります。とげ刺しは自身が接死を持っているため素出しすることもできただただ入れ得な強力なクリーチャーです。英雄の破滅はダブルシンボル以外は弱いところがありません。眠れぬ吸血者は変身さえ出来れば無視できない1枚になるため、ロングゲーム志向の黒ではキーカードになります。

削剥、炎恵みの稲妻は赤の強さを支えるカードで、4マナ帯までの多くのクリーチャーに対処でき、テンポを取ることができます。ファルケンラスの祝賀者はアウルベアより強いです。ヴォルダーレンの美食家は前のめりな赤と血トークンの強さを象徴する1枚です。

無謀なる衝動は適切なデッキで使えば2マナ2ドローとなり、かなり優秀なエンジンと言えます。

求婚者は2アクションするもよし、ランプするもよしなパーフェクトな3マナ圏です。引き裂く炎は大体英雄の破滅です。シングルシンボルな分使いやすいです。通電の幻想家は変身のタイミングが難しいですが、2マナ圏として赤のベストな1枚です。

バリスタの監視兵は変身後の暴れっぷりが乱暴で、白系のデッキにめちゃくちゃに刺さります。

狼の一撃は緑唯一の除去なので貴重です。夜にパワーが上がるというのも無視できない効果で、迂闊なブロックには1:2交換、押し込みの2点等、カードパワーも悪くないです。繫茂の狩り手は連打するだけでも強いカードです。

花の織り手はうっかり夜にしてしまうと2マナ加速という高水準なマナクリです。鉤手の船乗りは単純な肉質が優秀です。胞子は花の織り手に枠を取られがちですが、優秀な3マナ圏です。

寄生の専門家は夜が特に強力で、3マナ4マナで昼夜サイクルを始めていきたいですね。また攻撃誘発もありコンバットトリックとの相性もいいです。ワームはライフゲイン、到達、トランプルとファッティとして至高の1枚です。

子狼はデッキを選びますが、決定力のある2マナです。休樹林隊は単純に表面が強いのと、多くのアーキと噛み合い、緑をやる理由になります。剥製師は貴重な2マナクリです。

マルチ

収穫者は赤黒がtier1ということもありますが単純に2マナとして大盤振る舞いな性能です。さまよう心はマルチでも特に強力な1枚です。

浄化師は特に旅する聖職者との組み合わせが強力です。蜘蛛は緑青のキーカードで逆になければ青緑をやりたくないレベルです。

髑髏スカーブは重ねて取るほど強いシステムクリーチャーになります。

無色

予言の像より下は勝率50%を下回っているので、アンプレよりです。個人的にはナイフと家宝は結構好きで使います。

Tips

繰り返しになる部分もありますが、ちょっとした雑感をまとめていきます。

ボムを叩きつけるか、ボムを叩きつけられる前にアグロで相手の喉笛を引き裂くか 

散々レアが強いというのは言われており、この認識はあながち間違いではないと思います。特に重いマナ域には支配的なレアが多いです。

重要なのは自分がどちらに回るのかをピック中にはっきりさせることです。カラーでいえば赤か白系(白黒除く)であるのか、その他であるのかというのでざっくり大別できます。

アグロにするならばマナカーブを軽くし、早期に2アクションできるようなカードを採用する。ボムというゴールがあるならばライフゲインやタフネスに優れたクリーチャーを採用する。

アーキ選択にも同じことが言え、重いボムが幸いにも1パック目で拾えたならば、ロングゲーム志向のアーキを意識してピックする必要がありますし、アグロ寄りのカードをピックしていたのにも関わらず、3パック目で重いボムが捲れたからといって路線変更するのは厳しいです。軽いレア?一番強いです。

血トークンを生成するカードは全部強い

大袈裟でもなく、血が出るカードはアーティファクト以外全てプレイアブルと言えるでしょう。今回のアドバンテージの色は赤と黒です。墓地シナジーもあり、リミテの負け筋の一つであるマナフラッドやスクリューをケアできるのは途方もないアドバンテージといえるでしょう。

あなたのデッキ1/4で止まりませんか?

タフネス3を信用するなとも言えます。緑黒専用のカードに見えますが、削剝でテンポが取れず、ロングゲーム志向のアーキで非常に有用な2枚です。特に大食の客人はライフゲインも兼ね備えており、アグロに非常に効果的な1枚です。逆にアグロデッキはパワー4を作れる構成を目指していきましょう。

ライフゲインは偉大

赤系のデッキが上位を占めている以上、ライフゲインの価値は相対的に上がります。VOWでは除去が弱いこともあり、特に出足が遅いデッキはライフゲインがないと間に合わないことがほとんどですので、必須レベルと考えましょう。

白系のデッキにおいても飛行戦略を進めるうえでライフは貴重なリソースになります。

1マナを過小評価しない

うなる狼は若干使いにくいですが、他のカラーは1枚分以上の仕事ができるやつらです。空白になりがちな1ターン目を埋めるには非常にテンポがいいです。

負けた時手札を全て使っていましたか?

ライフが足りず負けてしまえば、抱えた手札はディスカードと同じで相手にアドを稼がれたことになります。VOWでは先述のようにアグロが1マナから動いてきます。除去は赤を除けば、テンポが取り返しづらく、ロングゲーム志向のデッキといえど1~2マナ圏のブロッカーが重要になってきます。予習編ではMIDから低速化すると踏んでいたのですが、序盤の攻防が生死を分けるのはMIDと同様で結構な誤算でした。

血が使える赤と黒絡みは土地17が安定で、あとで不要牌として捨てられることも考慮すると低マナ域は厚くするのが望ましいです。

カラー評価

VOWではカラーバランスがかなり拮抗していますが、個人的な好みで言えば、黒>赤>白=青=緑といった順位になります。血と除去が取れる黒か赤をベースカラーにするのが安定しそうです。

いかがでしたでしょうか。VOWはレア1枚に捲られてげんなりすることもありますが、逆もまた真なりで、カラーバランスがよく10種のアーキいずれも可能性のある面白いパックだと思います。

今回は以上になります。

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