ドヤり散らせ!ファイナルターン! カードファイト!! ヴァンガード エクス:レビュー

Switch

みなさん今日も元気にMTGやってますか! MTGは最高のゲームですが、ときに対人ばかりでランクマに疲弊したことありませんか?勝敗はさることながら、負けが確定するとトイレにワープしてタイマー全力使うマン、君の番だ連打のミュート志願者、勝利宣言のグッドゲームを送ってくるビチくそ野郎、等強力なPWに稀に遭遇することもあります。 いやいや私は大人だからいちいち目くじら立てない。なんて言って溜め込んでたら健康に悪いですよね!精神腐敗を起こしてディスカードどころでなく早死にしてしまいます!時にはリーサルの前に気兼ねなくGGを送って俺様の美技に酔いなタイムを満喫したい。やられたら他の奴にやり返す、おれの、おれによる、おれのための快感、そんな暗い願望を叶えてくれるゲームがあります!

それがカードファイト!! ヴァンガード エクスだ!!

カードファイト!! ヴァンガード エクスってなんだ?

ブシロードから発売されているTCG:ヴァンガードの家庭用ゲーム機移植版です。MTGAみたいなもんですね。PS4版とSwitch版があり、僕はSwitch版をプレイしました。対人が過疎りすぎているので、基本CPU戦しかやっていません。ちなみにヴァンガードはデュエマやバトスピよろしくアニメもやっているようですが、僕は全く知らないのでゲーム内容について言及したいと思います。

ファイナルターンと言いたい

このゲームのポイントは冒頭に述べましたCPUに対する一方的な勝利宣告が行えることにあります。リーサル見えた!!ふっ勝ったな!というターンの開始時にファイナルターンと叫ぶことが出来るのです。そうすると処刑BGMが流れるという恩恵が受けれられます。気分は熱き決闘者バックの闇遊戯です。最高だゼ。見事宣言通り勝つことが出来るとパックを買うポイントも多くもらえていい感じです。ちなみにそのターンに勝てなくてもデュエルは何事もなく粛々と続きます。CPUは人のミスを囃し立てるような無粋なことはしないのです(しっかりリザルトでポイントは引かれますが)。

CPUが骨太

こういった家庭用TCGゲームにありがちなのは、AIがバカボンで真剣みのない作業ゲームになってしまうことですが、このゲームに関してはその点は杞憂と言わざるを得ないでしょう。基本的に人間のようなミスもしませんし、合理的なアタック、ガードをしてきます。何より握っているデッキの完成度が高いです。各クラン(mtgの色のようなものでいっぱいある)のほぼ最終系の形でまとまっています。あどけない小学生時代にPS版遊戯王から受けた洗礼程ではありませんが、至極まっとうにやっていても負けることがざらにあります。先人のレビューには、CPUのトリガー率(ゲームのキー運要素)だけ異様に高いからクソゲーみたいな短絡的な意見もありましたが、ネガティブバイアスだと思います。このゲームはアニメのようにキャラ固有の能力(遊戯の右手が光るみたいに)が設定されていて、トリガーの確率もキャラによって変わりますが、主人公はすべての登場人物の能力を使えるのでむしろプレイヤー側の方が優遇されています。

UIがしっかりしている

さっくさっくです。相手の遅延行為に悩まされることもありません。肝心のゲーム中の操作も非常に久しぶりに家庭用ゲームTCGを触りましたが、大きな不満なくプレイできました。元々ヴァンガード自体、マジックのインスタントのように複雑な処理がないので、コントローラーでも問題なくできます。

童心に返れる

唐突ですが僕がこのゲームで愛したカードは抹消者ガントレッドバスター・ドラゴンです。しかもこれ抹消者のルビはイレイザーですからね。鬼シビィ。効果は1ディスカードで相手前衛の全体除去です。まじイレイザー。なんかかっこいい名前のゴテゴテしたビジュアルのドラゴンがカットインと共に大味の効果をぶっぱなす。子供心が感じるかっこいいが詰まってますよね。MTGなんかをやっているとなかなかこうはなれないです。カードゲームの棲み分けとして正しい在り方だと思います。

カードゲームとしてどうなのか

にわかヴァンガーダーとしての僕の印象は、確率(ドロー、トリガー)が絡んだ詰将棋という感じです。CPUを相手にしているため余計にそう思うのかもしれません。ヴァンガードは攻守がはっきり分かれており、原則相手のターンに何かアクションを起こすということが出来ません。アタックによるデメリットもなく、相手が介入する余地もないので公開情報から自分のターンは最大効率で動くことができ、また勝利にはそれが求められます。その際はゲームのキーとなる運要素トリガーも考慮する必要があります。ゲームのキーワードとしてイメージせよ!という言葉が推されていますが、多分に運要素を含んだゲームであるからこそイメージするべき展開(あるいは正解)が無数にあり、それが単純な詰将棋にならない面白さだと思います。個人的には競技的にはあまりやりたくないですが、カジュアルにやる場合は劇的な展開が起こりやすく楽しいです。

要望点

構築の幅が狭い

僕が一番気になった点です。ゲームの性質状しかたないのですが、クランという形でカードが区切られており、同じデッキには同じクランのカードしか入りません。MTG的には赤単や緑単しかないみたいなものです。また相性のいいカードの組み合わせが露骨にデザインされており、デザインされた意図とおりにデッキを組むのがベストです。つまりベストデッキを追求したとき、個人の思想が介入する余地がほぼありません。したがって一番面白いのはデッキが完成して理想の動きをする時ではなく、足りないカードばかりの弱いデッキで試行錯誤してカードを集めていく過程です。またクランの量はたくさんあるのですが格差もあり、絵柄やギミックが好きだからといってカードプール、カードパワーが明らかに劣るクランを選択すると茨の道を歩むことになります。その逆境を楽しむのもカードゲームの醍醐味ではありますが、僕はグレートネイチャー使っていてんもぉーってなりました。

リミテがない

これもゲームの性質上想定していないのでしかたがないのですがリミテッドが遊べません。構築しかなく先述の通りデッキを完成させるまでが楽しみのピークなのですが、慣れてきてデッキが強くなりポイントが稼げるとカードがポンポン集まります。貯めたポイントで一気に理想とするデッキを作ってしまうとせっかく新しいクランに手を出したのに何回か回したら飽きてしまいます。毎回デッキが異なる新鮮さやそれに伴うプレイの変化がないんですね。これは僕がリミテ大好き星人なだけかもしれません。

総括

対人戦に摩耗しきり、指ぬきグローブが至上のかっこよさとされる世界観で気兼ねなくファイナルターンと叫び散らしたい人におすすめです!

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